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2017年11月11日(土)

「核なき世界」実現へ討議

ローマ法王庁が国際会議

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(写真)10日、バチカンで始まった「核兵器のない世界と統合的軍縮への展望」会議=10日(伊藤寿庸撮影)

 【ローマ=伊藤寿庸】ローマ法王庁が主催する国際会議「核兵器のない世界と統合的軍縮への展望」が10日、バチカン市国の会議場で開会しました。2日間の日程で、ノーベル平和賞受賞者をはじめ、国際機関や国、市民社会、宗教界の代表や学者など300人近くが参加しています。日本の被爆者の代表として、和田征子(まさこ)氏(日本原水爆被害者団体協議会事務局次長)が出席しており、11日に被爆証言をする予定です。

 初日にあいさつした法王庁の「人間開発のための部署」のトゥルクソン長官は、トランプ米大統領がまさにアジアを訪問している時期の会議の開催となったのは「幸福な偶然の一致」だとしつつ、「今後数カ月、数年間の戦争と平和をめぐる決定は人類の将来に重大な結果をもたらす」と警告。7月の核兵器禁止条約採択、10月の「核兵器廃絶国際キャンペーン」(ICAN)のノーベル平和賞受賞に触れながら、核兵器のない世界の実現を訴えました。

 午前の開会セッションでは、法王庁のパロリン国務長官も発言。赤十字国際委員会の代表、ムハマド・ユヌス・グラミン銀行創設者(ノーベル平和賞受賞者)、中満泉国連軍縮問題担当上級代表などがそれぞれ、核兵器と人道的側面、貧困克服、国際外交との関連について報告しました。


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