2017年10月29日(日)
核禁止条約「歓迎」を決議
国連第1委 賛成118カ国 日本は反対
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【ニューヨーク=池田晋】国連本部で開催中の国連総会第1委員会(軍縮・国際安全保障)は27日、核兵器に関する一連の決議案の採決を行い、7月の核兵器禁止条約の採択を歓迎し、全加盟国に早期の署名・批准を呼びかける決議案を賛成多数で採択しました。日本は昨年に続き、核保有国と歩調をそろえ反対票を投じました。
採決結果は、賛成118、反対39、棄権11。年内に国連総会本会議の場で採決されて正式な決議となり、禁止条約の採択を国際社会として歓迎する初めての総会決議となる見通しです。
この日だけで禁止条約を「歓迎」する趣旨を含んだ決議案が、計4本採択されました。
昨年、禁止条約の交渉開始を同委員会で決めたオーストリア主導の決議案は、「核兵器禁止条約が核軍縮に向けた必要不可欠の貢献をなす」と強調。条約交渉における国際機関や市民社会の貢献を認め、来年の国連総会の議題に条約を追加することも提案しています。
この決議案に対し、米英仏中ロの核保有5カ国と核不拡散条約(NPT)に入っていない核保有国のインド、パキスタン、イスラエル、核保有国の同盟国が反対票を投じました。北朝鮮は棄権しました。
日本の核廃絶決議案をめぐっては、この日も各国から批判が続出。賛成144、反対4、棄権27で、昨年に比べて賛成が23票減り、棄権が10票増えました。
禁止条約賛成国の外交筋は、核保有国からの圧力の下でも小さな国々が主張を貫き、「禁止条約が国連加盟国のほぼ3分の2の支持を維持したのは重要なことだ」と話しました。