2017年10月28日(土)
首相はいつまで逃げるのか
加計・森友疑惑「丁寧に説明」というが
特別国会 野党側十分な審議要求
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加計学園を巡る疑惑などについて安倍晋三首相は「国会で丁寧に説明したい」と語ってきました。ところが与党は11月1日召集の特別国会の会期を8日間と提案。首相指名選挙と院の構成だけを行い、審議なしで済まそうとしています。野党側は「いつまで逃げるのか」と特別国会での審議を要求。国民的な批判が高まる中、与党は対応に追われています。
首相自身、口では「丁寧に説明したい」と言いながら国会で疑惑にも答えず、国政の基本方針も表明しなければ、審議にも応じないなどという異常事態は許されません。
特別国会に向けた各派協議会で日本共産党など6会派は十分な国会審議を要求。内容は、安倍首相による所信表明と代表質問、予算委員会での質疑、各委員会での大臣所信と質疑、森友・加計両学園疑惑に関する安倍昭恵氏らの証人喚問などです。
日本共産党の塩川鉄也議員は、そのためには、少なくとも30日間の会期が必要だと指摘。与野党の協議は持ち越されている状態です。
27日、安倍首相と面会した自民党の萩生田光一幹事長代行は記者団に「臨時国会を開かないという前提には立っていない。審議の場をちゃんとつくっていきたい」などと語りましたが、問題の焦点は特別国会でまともな審議を行うのかどうかです。
審議を渋る政府・与党の態度は異常です。
そもそも、野党側は6月の国会閉会後に、憲法53条に基づき臨時国会の召集を要求しています。森友・加計疑惑の真相解明を行うためのものでした。
ところが、安倍首相は、内閣は「召集を決定しなければならない」と定めた憲法53条の規定に反し、その要求を3カ月以上放置したあげく、9月28日に召集した途端、一切の質疑をせずに冒頭で衆院を解散するという暴挙に出ました。その理由は「森友・加計疑惑隠し」以外には考えられません。
首相は、疑惑について「国民に説明しながら選挙を行う」などといいながら、選挙中の街頭演説では一切触れませんでした。
しかも、選挙後の国会でも一切審議をしないなどというのは、これほど憲法をないがしろにし、国会と国民を軽視した態度はありません。