2017年10月28日(土)
被爆者・サーロー節子さん(在カナダ)
ノーベル平和賞授賞式で発言へ
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今年のノーベル平和賞の受賞が決まったICAN(核兵器廃絶国際キャンペーン)は26日、ノルウェーのオスロで12月に開かれる授賞式にカナダ在住の被爆者、サーロー節子さん(85)が出席し、発言すると発表しました。日本原水爆被害者団体協議会(日本被団協)から広島と長崎の被爆者2人が出席する予定です。
サーロー節子さんは、ICANがノーベル平和賞を受賞したことについて、「ただただ喜びました。この10年ほどICANの活動家とともに活動してきました。ノーベル平和賞は有力な手段です。ことに核兵器禁止条約への参加を拒否してきた国で、私たちの目標を前進させることに活用できます。息の続く限り、核軍縮に人生をささげることを誓います」と述べました。
日本政府についてのコメントも発表し、「核兵器禁止条約に反対することで、日本政府は被爆者に背を向けてしまいました。私たちの苦難など問題ではないと言いました。日本政府が核軍縮を支持するといっても、中身のない美辞麗句にすぎません。核兵器のない世界を達成することなど決して決意していません。このことに私は大いに怒っています。日本の皆さん、立ち上がって転換を要求しましょう」と語りました。
カナダ在住のサーロー節子さんは広島で13歳の時に被爆。今年3月に核兵器禁止条約についての国連会議に参加し「条約は世界を変えるし、変えられる。私たち被爆者はそう確信していることを知ってほしい」と発言し会場から拍手が送られました。