「しんぶん赤旗」
日本共産党
メール

申し込み記者募集・見学会主張とコラム電話相談キーワードPRグッズ
日本共産党しんぶん赤旗前頁に戻る

2017年10月25日(水)

市民と野党の共闘 さらに

総選挙結果うけて

このエントリーをはてなブックマークに追加 Yahoo!ブックマークに登録 mixiチェック

 22日投開票された総選挙結果をどうみるか、日本共産党の躍進に期待を表明してもらった識者の方々にあらためて感想・意見を寄せてもらいました。


写真

力強く誠実 市民評価

東京大学名誉教授

広渡 清吾さん

 今回の総選挙は、改憲勢力としての希望の党の出現、これまで一緒にたたかってきた民進党の分裂という難しい事態のなかで、共産党が「ぶれず、ゆるがず、たじろがず」市民との共同の路線を堅持し、新たに結党した立憲民主党をはげまし、社民党とともに、今後の市民と立憲野党の安倍政権に対するたたかいの条件を確保した、そういう選挙だったと思います。

 共産党自身が議席数を減らしたことはとても残念でしたが、「共同」を支えた力強い誠実な活動は多くの市民が評価しています。

 「安倍一強」は、安倍首相続投を支持するが34%、支持しないが51%という世論調査が示すようにじつはきわめて不安定なものです。自民党に投票したのは、全有権者の17%強にすぎません。憲法9条改悪は、さいごは国民一人ひとりの決定にかかります。国会の議席数に目をうばわれず、市民と立憲野党の共同でこれを阻止する国民的な運動をこれからさらに大きく広げましょう。

写真

善意は権力を脅かす

作家

笙野 頼子(しょうのよりこ)さん

 共産党の議席は減り自民は勝った。だけど安倍首相は笑ってはいない。当選者の名前に花を付けていても、妙におとなしい。

 選挙直前の演説で触れるほどに、権力は野党共闘をこそ恐れている。怖いのは立憲民主党の数ではなく、共産党の献身。普通あり得ないその戦略である。他党のため覚悟して身を削って、それで議席を減らしても相手を祝福し、感謝している。金で買う五輪に感動するより、降りた候補と支えた運動員のために泣けと言いたい。

 「けなげ」「かわいそう」というツイートも目立つ、ひたすらの善意は権力を脅かす。

 今の共産党は全ての野党にとり、どの組織よりも怖く頼もしい支持母体だ。数字を見て惨敗とだけ報道して、経過と真実をひた隠す大メディアよ、ひたむきさを冷笑し共感を踏みにじる、そんな国でいいのか? 「積極的棄権」の中、このまま戦争になり地獄になるのか? でも私ももうしばらく抵抗しよう。共産党にのぞみをつないでいこう。(寄稿)

写真

民主主義守る大英断

元外務省国際情報局長

孫崎 享(うける)さん

 立憲民主党の躍進の裏には、共産党が自ら、立憲民主党が立候補している区の立候補を取り下げたことがある。これがなければ、立憲民主党の当選は激減しただろう。国会で民主主義を守るたたかいが、ある程度の効力を持ってできる体制が維持できたのも、共産党の大英断のおかげだ。

 狭義の利益からは共産党はマイナスを被った。もし選挙区から候補者を撤退させなければ、共産党はこれらの区で自己の主張を行い、当選者は増えていた。

 だが日本は今危機的な状況にある。自衛隊を米国の利益のために海外に派遣する態勢が着々と進んでいる。基本的に消費税を増加する分の法人税引き下げが行われ、貧困者の切り捨て政策が促進されている。もし共産党の自己犠牲を行っても民主主義を守る側につくという行動がなければ、民主主義を守る勢力は一気に瓦解する危険すらある。民主主義のためにあえて犠牲も致し方ないとした共産党全体に、一国民として、心からお礼を申し上げたい。


見本紙 購読 ページの上にもどる
日本共産党 (c)日本共産党中央委員会 ご利用にあたって