「しんぶん赤旗」
日本共産党
メール

申し込み記者募集・見学会主張とコラム電話相談キーワードPRグッズ
日本共産党しんぶん赤旗前頁に戻る

2017年10月24日(火)

本気の共闘 自民追いつめる

このエントリーをはてなブックマークに追加 Yahoo!ブックマークに登録 mixiチェック

新基地反対の民意揺るがず

オール沖縄 3氏が勝利

赤嶺氏「造らせぬ」

写真

(写真)決意を語る赤嶺政賢氏(中央)=23日、那覇市

 「明確に新辺野古基地反対、オスプレイ撤回、普天間基地の閉鎖・撤去について大差で方向性が出た。3対1ということでオール沖縄の思いが県民に届いた」

 沖縄県の翁長雄志知事は23日、「オール沖縄」が衆院沖縄小選挙区の1区、2区、3区で勝利した結果を受け、県庁で記者団に対しこう述べ、辺野古新基地建設反対の民意が揺るぎないことを強調しました。惜しくも及ばなかった4区の結果についても「ほとんど接戦」とし、「3年前の(オール沖縄の)流れが維持できている」と語りました。

 沖縄では安倍政権が強行する辺野古新基地建設の是非が最大争点になり、1区の赤嶺政賢(69)=前・日本共産党=、2区の照屋寛徳(72)=前・社民党=、3区の玉城デニー(58)=前・無所属=の3氏が自民前職に大差をつけて当選しました。4区の仲里利信氏(80)=前・無所属=は大接戦でしたが及びませんでした。

 1区は赤嶺氏が前回より約2700票得票を伸ばし、次点の候補との差を前回約4700票差から約6100票差に広げました。2区は約2万8000票差、3区は約2万9000票差でした。

県民の気持ち一つ

 22日午後11時過ぎ、赤嶺氏の当確の報が届くと、選挙事務所は割れんばかりの拍手と歓声に包まれました。城間幹子那覇市長や稲嶺進名護市長らと抱き合って喜んだ赤嶺氏は「県民が“辺野古新基地を造らせない”と一つの気持ちで結ばれているのが一番の勝因」と力を込めました。

 安倍政権・自民党は1区と4区を重点区と位置付け、議席を奪い返そうと総力を挙げ、現職閣僚や党幹部を続々投入し、切り崩しにかかりました。これに対し、「赤嶺さんの議席は、沖縄のこころを国会に届ける議席」「県民の宝の議席」と、党派を超えて多くの市民が立ち上がり、辺野古新基地建設反対の民意をしっかり示そうと呼びかけました。

 また、公示後の東村高江での米軍機の炎上事故と、日本側が捜査もできない屈辱に対する県民の怒りが広がりました。

分断政策で崩れぬ

 赤嶺氏は23日、県庁前で選挙結果を報告。「オール沖縄が力強く成長している。政府の分断政策によって崩れることは絶対にない結果」と指摘。4区の結果については「残念でしたが、これをもってオール沖縄の一角が崩れたというたたかいではありません」と翁長知事と同様の見方を示し、「県民の圧倒的な民意と翁長知事、稲嶺市長の権限で断固として頑張る限り、辺野古新基地は造れない」と強調しました。

 敗れた自民前職は「(オール沖縄の)風はなかった」としつつも「沖縄の政治風土のような、より強固なものになっていったのかもしれない」と語りました。

ここからが勝負だ

 辺野古の海で抗議船の船長を務める那覇市の横山知枝さん(46)は「沖縄の思いを示すため何が何でも選挙区で勝ちたかった」と喜びを語りつつ、「来年の名護市長選、知事選に向かうここからが勝負。安倍政権に負けないため、私たちも全力で支えます」と語りました。(柳沢哲哉)

自民5から2に後退

野党共闘の効果証明 地元紙

新潟(6小選挙区)

写真

(写真)新潟1区で当確し万歳をする西村智奈美氏と各党代表、支援者ら=22日、新潟県新潟市

 22日投開票された総選挙で、新潟県内の6小選挙区では、前回5小選挙区で議席を獲得した自民党は今回、2議席にとどまりました。5選挙区で、市民と野党の、「本気の共闘」が組まれ、野党統一候補が3小選挙区で勝利しました。自民党を追い詰めた市民と野党の共闘をさらに発展させ、「安倍強権政治ノー」「原発再稼働ストップ」の思いが広がっています。

 23日付の地元紙は「県内 野党系4勝」「野党共闘 1強に風穴」(新潟日報)との大見出しを掲げました。全国紙県内版も「野党共闘 結実4/自民逆風 2議席」(「読売」)、「野党躍進4勝/自民後退2勝」(「毎日」)との見出しです。

共産党の英断感謝

 野党統一候補の西村智奈美氏が自民候補との一騎打ちに競り勝ち当選を果たした新潟1区。選対事務局次長の林光弘さんは、「県の民進党だけでは1区から6区の候補者の調整ができなかった。共産党は候補者を立てないという英断をしてくれた。特に各政党へはたらきかけた『市民連合@新潟』の存在は大きい」と話しました。

 安保法制の廃止と立憲主義の回復を求める新潟市民連合(略称・市民連合@新潟)共同代表の水内基成さんは、「昨年の参院選、知事選という流れから市民が幅広い共同を作り上げる動きがあり、新潟各地の人たちが動きだしてくれた。共産党の小池晃書記局長はじめ『候補者を選挙区で勝たせる』という言葉が心強かった。全国的にみればきびしいが、これを一歩に新潟での取り組みを地道にやっていく」と語りました。

市民連合が下支え

写真

(写真)市民と野党の共闘の勝利を報じた新潟日報(23日付)

 反原発という立場で選挙活動に参加した女性(65)=販売業=は、「今回はとにかく電話での対話など下支えに徹しました。市民連合の活動を通して絆が生まれ信頼関係ができてきたと感じます」と語りました。

 民進党の加藤大弥(ひろや)新潟市議は、「応援してくれた共産党の皆さんには感謝です。安倍政権与党らが議席を占める状況の中、野党がにらみ合っている場合ではない」と語りました。

 東京電力柏崎刈羽原発再稼働ノーが最大の争点になった昨年の知事選に続き、“政権、新潟ショック”を再び起こそうと各地で奮闘。日本共産党の渋谷明治(めいじ)新潟県議は、「今回の勝利をきっかけに野党共闘がまた一歩進むのではないか」と期待をよせました。

 当選後、西村氏は、「安倍政治の好き放題の中で痛めつけられてきた人々の心をすくい、みんなから信頼される政治を新潟からつくりあげていきたい」と決意を語りました。西村氏は23日、日本共産党新潟県委員会へあいさつに訪れ、懇談しました。

惜敗も意気軒高と

 野党統一候補の大平(おおだいら)悦子氏が、元県知事で知名度のある自民新人候補・泉田裕彦氏と争った新潟5区。首相官邸が相手候補押し上げに躍起になるなか、最終盤必死に追い上げたものの惜敗しました。しかし大平氏は、「原発の問題、日本の政治に危機をもっています」「野党共闘というみなさんの頑張りに期待させていただきたい。力になることがあれば精いっぱいやります」と意気軒高です。選対委員長の長部登県議(社民党)は「追い上げたのは野党共闘の成果です。さらに野党共闘の力を結束し、強めていきたい」と決意を述べました。

 「野党統一」の文字がくっきり浮かぶオレンジの旗が掲げられた大平氏の事務所。市民連合@新潟共同代表の佐々木寛氏は「これからがスタート。新しい日本、政治へ、市民連合も頑張ります。一緒に頑張りましょう」と語りました。(中東久直、原千拓)


見本紙 購読 ページの上にもどる
日本共産党 (c)日本共産党中央委員会 ご利用にあたって