2017年10月24日(火)
主張
総選挙の結果
「共闘の絆」力にたたかい強め
総選挙の議席が確定しました。日本共産党は、小選挙区の沖縄1区で赤嶺政賢氏の勝利をかちとったものの現有21議席から12議席に後退する残念な結果となりました。立憲民主党は躍進し、市民と野党の共闘勢力全体では38から69議席に伸ばしました。支持を寄せてくださった方々、台風など悪天候の中、支援を広げるために大奮闘してくださった方々に心から感謝申し上げます。自民・公明は多数議席を得ましたが、国民の安倍晋三政権への厳しい批判は払拭(ふっしょく)されていません。培われた「共闘と連帯の絆」という財産を生かし、たたかいを強め、広げる決意です。
自公と対決、威力示す
安倍政権の「森友」「加計」疑惑隠しのための臨時国会冒頭解散という党略的暴挙に端を発した突発的な総選挙は、希望の党という新たな自公補完勢力の誕生と、民進党の希望への合流決定により、市民と野党の共闘の分断策動という逆流が持ち込まれるなど、かつてない情勢の大きな変動のもとでの激しいたたかいとなりました。
今回の選挙結果は、「自公と補完勢力」対「市民と野党の共闘」の選挙の対決軸がいよいよ浮き彫りになるもとで、共産党、立憲民主党、社民党の3党と市民連合などの共闘にこそ、国民の願いにこたえ、安倍暴走政権を追い詰める大きな力があることを明確に示すものになりました。
沖縄県の翁長雄志知事を支える「オール沖縄」の候補は、赤嶺氏をはじめ1区、2区、3区で自公候補に勝利し再選を果たし、惜敗した4区も僅差に迫りました。北海道では共闘勢力が全12小選挙区中5区で自公に競り勝ちました。新潟県では6小選挙区中4区で自民が敗北しました。これらは、市民と野党の本気の共闘が、政治を動かす確かな力であることを雄弁に語っています。
日本共産党は、共闘に困難と逆流が持ち込まれても、旗を断固掲げ、共闘の道にたつ勢力と協力・連携することをぶれることなく打ち出し、力を尽くしました。共産党が、野党一本化のために全国67の小選挙区で候補を降ろすなどの決断をしたことは、共闘勢力全体の勝利という成果をつくる上で、一定の貢献になったことは明らかです。こうしてつくられた「共闘の絆」をさらに生かし、本格的に発展させることが、安倍暴走政治を阻み、日本の未来をひらく道であることは間違いありません。
多数議席を占めた安倍政権には、投票日の「出口」調査で「信頼していない」が51%(共同通信)にのぼるなど国民の厳しい視線は注がれたままです。「改憲勢力」が議席の3分の2以上を超えたことは重大ですが、各党の思惑は異なるなど見通しは定まっていません。9条改憲を許さない国民的なたたかいを広げることは急務です。
さらなる発展に向けて
幅広い方々が勇気をふるって「比例は共産党」と呼びかけてくださったり、小選挙区候補の応援演説に立ってくださったりするなどかつてなく共同と連帯が広がった選挙戦でした。あたたかい応援をいただく中で期待に応える結果を出せなかったことに、日本共産党の力不足を痛感します。今度の選挙で生まれ、育まれた共闘の財産を、必ず次なるたたかいにつなげる決意です。さらに力を合わせていこうではありませんか。