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2017年10月22日(日)

日本政府決議案に反発 共同提案国が減少

核兵器使用容認ともとれる修正 国連総会第1委

核保有国を代弁

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 【ワシントン=池田晋】国連本部で開催中の国連総会第1委員会(軍縮・国際安全保障)で20日までに、今年提出されている核軍縮関連決議案の全体像がほぼ判明しました。日本政府提出の核廃絶決議案は、核兵器使用が容認されうると読める修正が施されるなど、内容が大幅に後退。核兵器禁止条約を推進する国が今年は共同提案国から外れ、世界の大勢に背く日本の孤立ぶりが浮き彫りになっています。


写真

(写真)軍縮・国際安全保障について議論する国連総会第1委員会=11日、ニューヨークの国連本部(池田晋撮影)

 決議案は1994年以来、日本が毎年提出しているもの。最終的な共同提案国の数はさらに増えるとみられるものの、提出時点で比べると昨年の64カ国から今年は45カ国(12日時点)に減っています。

 昨年まで同時点で共同提案国に名を連ねていたオーストリア、コスタリカ、スウェーデン、スイスなど、禁止条約の推進国は外れています。

 一方、米英がすでに提案国に加わっており、日本が主張する核保有国と非保有国の「橋渡し」というより、保有国を代弁する決議案としての性格が強まっています。

 決議案では、禁止条約前文でもうたわれた核兵器の非人道性に対する世界の到達点である「あらゆる核兵器使用の破滅的な人道的結果」との記述から、「あらゆる」との文言を削除。人道上容認されうる核使用があることを含意する意図的な修正が加えられています。

 決議案で核の非人道性に対する認識を大きく後退させたことで、他の決議案への投票でも日本の核廃絶に対する姿勢が改めて問われそうです。昨年まで賛成票を投じてきた「核兵器の人道的結果」と題する決議案でも態度を後退させれば、唯一の戦争被爆国として積み上げてきた国際的な信頼性を失うことにもなりかねません。

 他の決議案では、オーストリアが主導する今年の「核兵器廃絶の多国間交渉の前進」決議案などがあり、同案は、禁止条約の採択を歓迎するとともに、極力早く署名・批准するよう全加盟国に要請する内容です。また、インドネシア提出の決議案は、来年5月14〜16日にニューヨークで核軍縮の国連ハイレベル会合を開催することを提案しています。


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