2017年10月19日(木)
「オール沖縄」の力を総結集し、あかみね必勝を
那覇 志位委員長の訴え(要旨)
日本共産党の志位和夫委員長が18日、那覇市で行った訴えの要旨は次のとおりです。
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沖縄と日本の命運がかかった総選挙は、投票日まであと4日となりました。「オール沖縄」の4人全員勝利、1区の赤嶺政賢さん必勝のお願いにあがりました。(指笛、拍手)
「沖縄の心」を国会に届け続けてきた沖縄県民にとっての「宝の議席」
沖縄1区は、自民党候補と文字通り一票一票を争う大激戦となっています。絶対に負けるわけにはいきません。(拍手)
赤嶺さんは、「オール沖縄」の代表として国会に送っていただいてからの3年間、沖縄県民の不屈のたたかいを背に、通常国会、臨時国会あわせて、すべての国会でテレビ質問で沖縄の基地問題をとりあげてきました。沖縄の置かれた現実を生々しく告発し、政府を鋭く追及する赤嶺さんの質問は、委員会室が静まり返って聞き入るなど、大きな力を発揮してきました。テレビを通じて全国に放映され、沖縄と本土の連帯の絆を強める大きな力となってきました。
赤嶺さんの議席は、たんに共産党にとっての「宝の議席」というだけではありません。沖縄県民のみんなにとっての「宝の議席」ではないでしょうか(大きな拍手)。「沖縄の心」を国会に届け続けてきた赤嶺さんを、どうか激戦を勝ち抜かせて押し上げてください。(歓声、大きな拍手)
辺野古新基地ストップ、基地のない平和な沖縄を―こぞってあかみねさんに
私は、赤嶺さんに、党派の違いを超えて、沖縄県民の三つの切実な願いをたくしてほしいということを訴えたいのであります。
第一に、辺野古新基地ストップ、基地のない平和な沖縄を願う一票は、どうかこぞって赤嶺さんにたくしてください。(拍手)
米軍ヘリの炎上・大破事故―「負担軽減」を口にしながら「負担強化」の押し付け
東村高江で、米軍ヘリの炎上・大破事故がおこりました。今回の事故は、偶然に起こったものでは決してありません。機動隊を投入して、高江の住民を力ずくで抑え込み、6カ所のヘリパッド建設を強行したことが招いた事故ではありませんか(拍手)。ヘリパッド建設で、民間地上空での訓練が異常に激化し、騒音発生件数は12倍にもなりました。いつ事故が発生するかわからないという訴えが相次ぐ中、事故が発生したのです。
それは安倍政権のいう「負担軽減」がいかにまやかしかを示したのではないでしょうか(拍手)。政府は、北部訓練場の一部返還を「負担軽減」といいますが、それはヘリパッド建設という条件付きでした。「負担軽減」を口にしながら、「負担強化」を沖縄県民に押し付ける。県民を愚弄(ぐろう)する安倍政権に、赤嶺さんへの一票で、退場の審判を下そうではありませんか。(指笛、大きな拍手)
民間地での重大事故なのに日本の警察が捜査できない―日米地位協定の抜本見直しを
さらに、県民のみなさんが怒りをつのらせている問題があります。
こんな重大事故が、住民が生活する民間地で起こったのに、日本の警察が一切、立ち入り調査を行うことすらできない。機体の一部に放射性物質が使われていたにもかかわらず、十分な調査ができない。昨年のオスプレイ墜落のときも、海上保安庁は原因究明に関与することができませんでした。
これで独立した主権国家といえるでしょうか。この屈辱的な現状をただすために、私たちは、日米地位協定の抜本見直しを強く求めるものであります。(大きな拍手)
辺野古新基地―無法工事に踏み出しながら、政府はごり押しができないでいる
「負担軽減」を口にしながら、「負担強化」を県民に押し付ける――このまやかしが最悪の形であらわれているのが、辺野古新基地であります。
安倍政権は、沖縄県に岩礁破砕許可を求めるという手続きもへずに、違法な護岸工事を開始しました。無免許で暴走運転をしている。許せません。(拍手)
ただ、護岸工事は100メートルまで延びましたが、そこでストップしています。政府は、「岩礁破砕許可は不要」といいながら、100メートル以上は進められないでいます。翁長知事の断固とした姿勢と沖縄県民のたたかいを恐れて、政府は無法工事をごり押しすることができないでいるのであります。(拍手)
ならば、この総選挙での審判が、決定的に重要ではありませんか(拍手)。赤嶺さんの勝利、4人の全員当選で、「オール沖縄」の民意を突きつけ、辺野古新基地をごり押しする政府をさらに追い詰めようではありませんか。(歓声、大きな拍手)
「勝つ方法は諦めないこと」―県民の断固たる意思を日米両政府に突きつけよう
私が、今年3月に、辺野古のテント村にうかがったとき、「勝つ方法は諦めないこと」と書かれた看板が掲げられていました。
沖縄県民の繰り返しの選挙による「ノー」の審判に追い詰められた政府がすがっている作戦は、ともかく工事を進めて既成事実をつくれば、県民は諦めるだろう。この一点にかけた卑劣な打算であります。それに対する県民の回答は「勝つ方法は諦めないこと」。ここにこそ勝利の道があります(拍手)。沖縄県民が諦めないかぎり基地は決してつくれるものではありません。(大きな拍手)
ドキュメンタリー映画「カメジロー」が大評判となっています。瀬長亀次郎さんは、色紙によく「不屈」と書きました。瀬長さんは、沖縄では「不屈の人」と言われていますが、瀬長さんの次女・内村千尋さんによりますと、瀬長さんは「自分ではなく沖縄県民のたたかいが『不屈』だから好んで書くんだ」と言われていたそうです。
沖縄県民のなかに脈々と流れる「不屈」の精神は、「勝つ方法は諦めないこと」――このスローガンに引き継がれています(拍手)。翁長さんを先頭とした「オール沖縄」のたたかいに引き継がれています。(大きな拍手)
赤嶺さん勝利、「オール沖縄」の4人の全員勝利で、辺野古新基地建設を中止せよ――沖縄県民の断固たる意思を日米両政府に突きつけようではありませんか。(指笛と歓声、大きな拍手)
翁長知事と二人三脚で、暮らしを守る政治を築こう―こぞってあかみねさんに
第二に、翁長知事と二人三脚で暮らしを守る政治を築こうという一票は、どうかこぞって赤嶺さんにお寄せください。(拍手)
消費税は最悪の「沖縄経済破壊税」―10%中止の願いはあかみねさんに
沖縄は、翁長県政になって、観光業を中心に経済が上向きになっています。観光客数も、観光収入も過去最高となり、今年8月は、観光客数が月間で初めて100万人台を記録しました。
沖縄が翁長知事を先頭に、懸命に努力しているさなかに、安倍政権からとんでもない逆風が吹きつけようとしています。2019年10月からの消費税10%への大増税であります。
私は、消費税は、最悪の「沖縄経済破壊税」だといいたいと思います(拍手)。何より、消費税は、所得の少ない人に重くのしかかる悪税です。本土に比べてなお所得格差のある沖縄に最も重くのしかかる沖縄いじめの税制です。さらに消費税は、景気を悪化させ、景気悪化の影響を最も受けやすい観光業への深刻な打撃となります。
消費税10%はきっぱり中止せよ(拍手)――どうか、この願いを、赤嶺さんにこぞってお寄せください。(大きな拍手)
財源をどうするか。私たちは、二つの税金のゆがみをただすことを提案しています。株にかかる税が軽いなど富裕層優遇税制をただせば1兆円。研究開発減税をはじめ大企業優遇税制をただせば4兆円。あわせて5兆円です。これだけで消費税2%分が出てくるではありませんか(拍手)。こちらの道を行こうではありませんか(拍手)。増税するなら「アベノミクス」で大もうけをあげている富裕層と大企業に応分の負担を求める税制改革こそ実行すべきであります。(大きな拍手)
子どもの貧困対策―翁長知事とともに暮らしを守る施策を一つひとつ前進させよう
翁長県政のもとで、子どもの貧困対策が県政の柱にすえられ、成果をあげていることも素晴らしいことです。子どもの医療費助成の充実、返済不要の給付型奨学金の創設、就学援助の充実、小中学生を対象とした無料塾の新設、待機児童解消のための保育士の正規雇用化など処遇改善がすすんでいます。
同時に、私は言いたい。これらはどれも国がやってしかるべきことではありませんか(拍手)。赤嶺さんは、国会で子どもの貧困対策に一貫して力を入れて取り組んできました。赤嶺さんに県民の切実な暮らしの願いをたくそうではありませんか。(拍手)
何よりも、先ほど、翁長知事も言われていたように、米軍基地こそ沖縄経済発展の最大の阻害要因です(大きな拍手)。基地をなくしてこそ豊かな沖縄への道が開かれます。
赤嶺さんの勝利、「オール沖縄」の4人の全員勝利で、翁長知事と二人三脚で、沖縄県民の暮らしをまもる施策を、一つひとつ前進させようではありませんか。(大きな拍手)
憲法9条を守り、9条を生かした日本をつくろう―こぞってあかみねさんに
第三に、憲法9条を守り、9条を生かした日本をつくろう――この一票は、どうかこぞって赤嶺さんにたくしてください。(拍手)
9条2項を死文化、海外での戦争が無制限に―断固ノーの審判を下そう
安倍首相は、「9条1項、2項を残しつつ、自衛隊を明文で書き込む」といっています。安倍さんは「存在する自衛隊を憲法に書くだけです。何も変わりはありません」と言っています。何も変わりがないなら、憲法を変える必要はないではありませんか。(拍手)
実は、たいへんなことになってしまいます。「後から作られた法は、前の法に優先する」。これが法の一般原則と言われます。ですから、たとえ9条2項を残したとしても、後から別の項目で自衛隊を書き込んだら、こちらが優先されて、9条2項が死んでしまうのです。
憲法9条を9条たらしめているもの――9条の「命」は2項にあるのではないでしょうか(拍手)。これが死んでしまったら、海外での武力行使が無制限になってしまいます。このような恐ろしい道は、赤嶺さんへの一票で、断固ノーの審判を下そうではありませんか。(歓声、大きな拍手)
沖縄の本土復帰の原点は「平和憲法への復帰」―これを覆す9条改憲を許すな
沖縄の本土復帰の原点はどこにあるでしょうか。1971年、当時の琉球政府・屋良朝苗主席が政府にあてた「建議書」には、「県民が願っているのは平和憲法のもとへの復帰」、「県民は戦争につながる一切のものを拒否している」とうたっていました。
県民の4人に1人が亡くなった凄惨(せいさん)な沖縄戦を体験し、米軍による無法な占領支配を体験した沖縄県民が切実に求めたものは、平和憲法への復帰だったのではありませんか(拍手)。そこに「沖縄の心」があるのではありませんか(拍手)。この本土復帰の原点を根本から突き崩す、憲法9条改定――「海外で戦争する国づくり」の道を断固拒否しようではありませんか。(大きな拍手)
世界に誇る憲法9条を守り抜こう――この願いをどうかこぞって赤嶺さんにお寄せください。(歓声、大きな拍手)
「オール沖縄」―全国の市民と野党の共闘の源流、共闘を前に推し進める力
最後に、私は、「建白書」実現という大義のもとに「オール沖縄」という保革の枠組みを超えた共闘をさらに発展させることの意味について訴えたいと思います。
「保守は革新に敬意を、革新は保守に敬意を」―大義のもとに結束しよう
今日は、この宣伝カーの上に、翁長県知事、城間那覇市長、金城「沖縄の新しい風」代表、糸数沖縄社大党委員長、伊波参議院議員が、勢ぞろいして訴えてくださっています。保守も革新もありません。垣根をこえた共闘の姿があります。
ここにこそ沖縄の前途を開く力があります。同時に、「オール沖縄」こそは、日本全国に広がった市民と野党の共闘の源流であり、この共闘をさらに前に推し進める力ともなっているということを訴えたいのであります。(拍手)
2014年の名護市長選、県知事選、総選挙で、県民のみなさんは、「オール沖縄」の連続勝利を歴史に刻みました。私たちは、沖縄のたたかいから、たくさんのものを学びました。大義のもとに、立場の違いを横において団結することがいかに重要かを学びました。翁長さんが述べた言葉が胸に深く残っています。
「これまで沖縄は基地をはさんで、保守と革新が対立してきた。しかしこれからは、保守は革新に敬意をもち、革新は保守に敬意をもつことが大切です」
政治的立場が違っても、違いをお互いに認め合い、お互いにリスペクトの精神をもって大義のもとに結束することこそ、大切なのではないでしょうか。(大きな拍手)
市民と野党の共闘、「オール沖縄」勝利で、安倍政権を倒し、新しい日本をつくろう
私たちは、この沖縄のたたかいに学び、2015年9月、市民と野党の共闘によって日本の政治を変えようというよびかけを行いました。共闘は、2年間でたしかな成果をあげました。昨年の参院選では、全国32の1人区のすべてで野党統一候補を実現し、沖縄をはじめ11で勝利しました。(拍手)
私たちは、この共闘の流れを、この総選挙でさらに新しいステージに発展させるために力をつくしております。逆流も持ち込まれましたが、私たちはあきらめませんでした。全国67の小選挙区で候補者を取り下げ、249で野党勢力の候補者を一本化してたたかっています(拍手)。市民と野党の共闘、「オール沖縄」の勝利で、安倍政権を倒し、新しい日本、新しい沖縄をつくろうではありませんか。(大きな拍手)
市民と野党の共闘の源流でもあり、元祖でもある「オール沖縄」がさらに発展することは、沖縄の前途を開くだけでなく、日本の未来を開くことになります。どうか赤嶺さんの勝利を勝ち取らせてください。比例で日本共産党とお願いいたします。
沖縄ではよく「3日戦争」といわれます。あと4日あります。最後まで頑張りぬいたものが勝利をつかめます。赤嶺さんへのご支持を広げに広げ、この大激戦を制して、どうか必ず押し上げてください。赤嶺さんへの絶大なご支持を重ねて心からお願いして、私の訴えといたします。(指笛、歓声、大きな拍手)