2017年10月17日(火)
将棋新人王戦 同期対決、増田が制す
中盤、両者難解な読み合い
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増田康宏四段(19)の新人王連覇か、佐々木大地四段(22)の初優勝か―奨励会入会同期のライバル対決となった第48期新人王戦(しんぶん赤旗主催)決勝三番勝負は増田四段がストレートで決着をつけました。
第2局は佐々木四段の先手で、戦型は角換わり腰かけ銀となりました。
佐々木四段は序盤、35手目まではほぼノータイムで駒組みを進めます。端の位をとり、☗4七金(37手目)・☗3七桂で戦闘態勢を築くと、立ち会いの田村康介七段は「先手の作戦勝ち」と先手が指しやすいと指摘します。
攻めの手がかりのない後手・増田四段は☖4一飛〜☖2二玉と手待ちが続く難しい駒組みが続きました。
先手が☗6八銀〜☗6七銀と組み替えた瞬間に☖8一飛と戻したのを見て、☗4五歩からたたかいが始まりました。
2筋から8筋まで、盤面全体にわたって双方が攻め合う激しい中盤戦で、形勢は難解な局面が続きました。88手目、後手が飛車角交換の後、後手がきびしく先手玉に迫る展開となり、106手目☖5七銀成〜☖5七角成と先手陣を攻略し、後手が勝勢となりました。
勝った増田四段は「序盤は後手の割にうまく指せた。たたかいが始まってからは難しかったが、途中からうまく指せた」と一局を振り返りました。
佐々木四段は「やってみたい形でしたが、うまくいかなかった。待機されてから最善の形にするのが難しかった。終盤の争いにしたかったが、中盤で差をつけられて残念でした」と肩を落としました。
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