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2017年10月15日(日)

暮らし守る経済改革を

テレビ東京系「ワールドビジネスサテライト」 志位委員長語る

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 日本共産党の志位和夫委員長は12日夜放映のテレビ東京系番組「ワールドビジネスサテライト」で、党の経済政策について語りました。聞き手は大浜兵太郎キャスターです。

消費税10%大増税を中止し、富裕層・大企業への優遇税制ただして財源を

 大浜 与党の目玉にかかげているのが、消費税率の引き上げ分の一部を教育の無償化などに使いますよという。反対する大きな理由は何ですか。

 志位 これはですね、教育・子育てといったら国民のみなさんの切実な願いですね。それをいわば“人質”にとるかたちで(消費税)10%への増税を、今度こそは押しつけようという“増税宣言”ですよ。私たちは10%は中止すべきだと訴えています。

 大浜 消費税を増税しないとなると、財源はどこから集めるのですか。

 志位 株取引あるいは配当にかかる税金がたいへん軽い。法人税の実質負担率を計算してみますと、中小企業が19%、それに対して大企業が12%と、ここもたいへんに不公平になっています。これを(是正すれば)合わせただけで5兆円くらい出てくるんですね。そうすると(消費税)2%の増税分は、そういう一番の(税制の)ゆがんだところ――富裕層や大企業の優遇税制をただすというだけで出てきます。

企業が社会的責任を果たすことは、企業にとっても発展になる

 番組では、「大企業の負担を増やした場合は企業の成長がにぶる懸念もある」との質問も。これに対し、志位氏は次のように述べました。

 志位 たとえば(日本では)電機産業がずいぶん衰退してしまった。正社員を派遣など非正規にどんどん切り替えていく、こういうことをやって、賃金のカット、カットでやってきた。これが技術開発力を損なって結局は競争力を奪っていると思うんですよ。短期でみたら企業にとって確かに社会的な責任を果たすということはなかなかつらいことかもしれないけど、中長期でみたらその企業にとっても発展になるんです。

内部留保は課税ではなく、たまらないような経済の大きな改革で回るように

 さらに番組では、「希望の党」が内部留保への課税を打ち出している解説をし、これへの見方を志位氏に聞きました。

 志位 私たちも検討したことがあるんですが、これは難しいですね。二重課税になってしまうということと、安定的な税収が確保されるのかという問題があると思いますね。

 内部留保に課税するというよりも、内部留保がたまらないような経済の大きな改革をやると(いうことが必要です)。非正規社員から正社員にする、あるいは長時間労働を是正する。こういうルールをつくっていくことが内部留保が自然に労働者にまわるような仕組みになると思います。

歳出入改革と経済改革で内需主導の成長、財政再建への展望も開ける

 番組では、「日本の借金はふえる一方だ」として、総選挙では財政再建への道筋を示すことも求められていると強調されました。この問題で志位氏は次のように述べました。

 志位 歳出、歳入の改革で二十数兆円出てくる。それともう一つは先ほど言った経済改革ですね。大企業の持っている400兆円(の内部留保)、これをいかに社会に還流させるかということです。

 たとえば労働法制をきちんとする。ルールをちゃんとつくっていく。下請けとの関係でもルールをつくっていく。そういうことによって社会にお金が還元するようになりましたら、内需主導の成長がしっかり起こってきます。これやりましたら、プライマリーバランスの問題も、展望が開けてきます。

「自民、公明とその補完勢力」VS「市民と野党の共闘」の“二極対決”

 番組は、日本共産党が野党共闘を進めてきたことにふれ、「総選挙は希望の党の出現により三極の構図となっている」と解説。志位氏は次のように述べました。

 志位 「希望の党」の政策をいろいろと拝見したけど、自民党とあまり違いはないですねと(質問すると)、小池さん(希望の党代表)は「あまり違いはない、受動喫煙くらいかな」という話でしたから、違いはないんですよ。今度の選挙は「三極対決」だといわれますが、私は“二極”だと思っています。「自民、公明とその補完勢力」VS「市民と野党の共闘」です。野党と言った場合、共産、立憲民主、社民という対決構図になっていると思います。


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