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2017年10月14日(土)

9条改憲を狙う首相 演説で一言も語らず

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 「9条が平和を守ってきたのです。それをどうして変えるのですか。どうして安倍総理―。新潟には原発もあるし」。12日に安倍晋三首相が新潟市内で街頭演説した際、一人の女性が首相に向かって声をあげました。

 首相はいったん言葉に詰まりましたが、自民党支持者や運動員の「妨害するな」の声で女性の声はかき消され、安倍首相は「選挙は民主主義の原点だから、法律を守っていきましょう」と女性の声を「選挙妨害」として一蹴。結局、9条改憲について何も語りませんでした。

 安倍首相は福島市内で行った第一声(10日)で「この選挙、私たちは愚直に政策を訴えていく」と語っていました。しかし、安倍首相はその後の街頭演説で、選挙後に具体的に予定する9条改憲の計画に一言も触れていません。

 安倍首相は5月3日に、2020年と期限を区切り、9条1項・2項を残して自衛隊を明記するという具体案を提示しました。首相が改憲の期限と内容を具体的に提示するのは初めてです。さらに、自民党の総選挙公約には9条への自衛隊明記を大きく書き込みました。同党が総選挙の旗印に改憲を掲げるのは結党以来初めてです。9条改憲は安倍首相自身がつくりだした大争点です。街頭で国民に向かって何も語らないのは、それこそ「民主主義の原点」に反するものです。

 安倍首相は「2項が残る以上、これまでと変わらない」と言っています。しかし現在の自衛隊を憲法に明記すれば、安保法制=戦争法を丸ごと合憲化し、無制限の海外での武力行使に道を大きく開きます。歴史を左右する大論点から逃げることは許されません。


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