2017年10月10日(火)
きょうの潮流
日の沈みが早くなった秋の夕暮れ。「赤旗」号外のビラを配っていたら、ご年配の女性から声をかけられました。「ほんとうに、そうなってほしいわ」▼手にとってくれたビラにある「安倍政権にさよならを」の大文字。それを指しながら、「アベさんが首相になってから、世の中が暗くなった」と。たしかに、5年前に自公が政権に復帰して以来、彼らのやってきたことはこの国を危うくするものばかりでした▼威勢よく経済の再生を掲げたアベノミクスは格差をひろげ、庶民のくらしを苦しめただけ。選挙のたびに国民に寄り添うふりをしながら、終われば数の力でやりたいことを押し通す。秘密法、戦争法、共謀罪。そして9条改憲に突き進んでいます▼いまツイッター上で「国難を探せ」をキーワードにした投稿が話題になっています。冒頭解散の強行、街頭演説の場所隠しと、国会からも国民からも逃げ回る安倍首相の出没情報などをつぶやき合っています▼一連の党首討論でもそうでした。与党は多くの反対を押し切ってまで力を注いだ政策を語るどころか、口をつぐんだまま。こうした姑息(こそく)な手法が国会前で全国で市民を立ち上がらせ、野党との共闘を実らせてきました▼アベ政治の総決算が問われる総選挙がきょう公示されます。一貫して対決してきた共産党の志位委員長は「こんなに憲法をないがしろにし、民意を踏みつけ、国政を私物化した政権はかつてなかった」。“国難”とおさらばし、私たちの手に政治をとり戻す秋です。