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2017年9月29日(金)

主張

臨時国会冒頭解散

前代未聞の暴挙、国民が審判を

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 日本共産党など野党が憲法にもとづいて臨時国会の開催を要求してから3カ月余―。ようやく28日に召集された臨時国会の冒頭、安倍晋三政権は、国民の異論を無視して、衆院解散を強行しました。所信表明演説も代表質問もなく、野党が要求した「森友疑惑」や「加計疑惑」の審議は一切やらない前代未聞の暴挙です。国民の運動と世論で追い詰められた安倍政権の徹底した国政私物化、憲法そのものの破壊です。総選挙は10月10日公示。安倍政権とその与党に厳しい審判を下して日本共産党を躍進させ、政権を退陣に追い込む絶好のチャンスです。

乱暴に憲法踏みにじる

 6月の通常国会の閉幕直後、「森友疑惑」や「加計疑惑」の審議が尽くされていないと、衆院でも参院でも日本共産党など4分の1以上の議員がそろって臨時国会の開催を要求したのは憲法の定めに基づくものです。憲法53条はいずれかの院で4分の1以上の議員の要求があれば、内閣は臨時国会の召集を「決定しなければならない」とあります。それを3カ月もたなざらしにしたうえ、召集した途端、冒頭で解散するなどというのは文字通り憲法53条を踏みにじる、乱暴極まる憲法の破壊です。日本の政治史上、過去の国会でもなかったことです。

 「森友疑惑」は、大阪の学校法人「森友学園」の小学校建設のために破格の安値で国有地が払い下げられ、それに安倍首相やその妻、昭恵氏が関与していたのではないかという疑惑です。「加計疑惑」は首相の友人、加計孝太郎氏が理事長を務める「加計学園」が首相肝いりの「国家戦略特区」に予定した獣医学部開設をめぐり、「総理のご意向」などで左右されたのではないかという疑惑です。いずれも首相とその周辺の国政私物化が疑われる問題であり、国権の最高機関、国会での解明が欠かせません。

 臨時国会の開催を要求した野党は、少なくとも首相の所信表明と時間をとった各党の代表質問、予算委員会での質疑や党首討論、「森友疑惑」の核心にかかわった首相の妻の昭恵氏や「加計疑惑」の当事者、加計理事長の証人喚問などを要求していました。8月に内閣を改造したばかりの大臣の所信表明や、北朝鮮の核・ミサイル問題での全党出席の党首会談開催なども臨時国会の重要な課題です。

 こうした当然すぎる要求に、安倍政権も与党の自民、公明も全く耳を傾けようとしませんでした。安倍首相は「森友疑惑」「加計疑惑」で国民の厳しい批判を突き付けられ、7月の都議選でも大惨敗して、殊勝な口ぶりで「丁寧に説明を重ねる」と反省して見せたばかりです。首相と安倍政権の態度からはそうした「反省」はみじんもうかがえません。まさに開き直りです。

国政私物化を許さない

 国政をゆがめた疑惑はそのままにしておけません。「森友疑惑」「加計疑惑」の徹底解明のためにも、総選挙で安倍政権と与党の自民、公明に厳しい審判を下すことが不可欠です。疑惑解明で国民と力を合わせ、安倍政権の責任追及に力を尽くしてきた日本共産党を伸ばしていくことが必要です。「森友疑惑」「加計疑惑」など国政をゆがめた重大疑惑を解明し、国政を私物化する政治を再び許さないために、総選挙での国民の審判がいよいよ重要です。


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