2017年9月10日(日)
警察庁 予算要求 「テロ対策」倍額69億
「共謀罪」で捜査権乱用も
国の来年度予算の概算請求が公表されました。「共謀罪」法の施行後初となる予算で、警察庁は「テロ対策」予算として今年度の2倍超となる69億円を要求しています。「共謀罪」法が「テロ対策」を口実に強行導入された中、予算でも「テロ対策」が聖域化される懸念があります。(矢野昌弘)
警察庁の来年度予算の概算要求によると、「テロ対策と緊急事態への対処」の名目で69億7100万円を要求しています。
これに加えて、金額は未定ですが、東京オリンピック・パラリンピックでの「警察活動の準備に要する経費」を求めています。これを合わせると70億円を超えるのは必至です。
この名目の今年度予算は、33億4200万円となっており、倍増しています。
要求した理由について警察庁は「(東京五輪の)開催を見据え、開催国としての治安責任を全うするため、テロの未然防止及びテロへの対処体制の強化に向けた取り組みを推進する」と説明。「テロの脅威」と五輪を前面にしています。
警察庁の来年度概算要求の全体額は、3307億円となっています。今年度予算額は3185億円です。
警察予算の肥大化とともに急速に進む警察権限の強化。警察を監視する第三者機関の設置を求める声が強まっています。