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2017年9月8日(金)

東電に原発を動かす資格なし

安倍政権の原発推進方針は許せない

柏崎刈羽再稼働問題 志位委員長が会見

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 日本共産党の志位和夫委員長は7日、国会内で記者会見し、原子力規制委員会が、東京電力が再稼働をめざす柏崎刈羽原発(新潟県)6、7号機をめぐり、原発「新規制基準」に「適合」することを示す「審査書案」をまとめる方向だと報道されたことについて次のように述べました。


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(写真)記者会見する志位和夫委員長=7日、国会内

 わが党は、「新規制基準」そのものが、重大事故へのまともな備えがない、住民の避難対策が義務づけられていないなど、二重三重に国民の安全を守るものとなっていない問題点があることを厳しく批判してきましたが、それにくわえて今回の原子力規制委員会の対応には二つの大問題があります。

福島原発事故を起こした東電には原発を運転する資格がない

 福島原発事故は、事故原因の究明も途上にあり、事故の後始末―収束、賠償、廃炉の見通しさえたたない状況にあります。

 福島でも新潟でも、東電の対応に、県民の強い不信が広がっています。福島では、被害賠償への冷たい対応に批判が広がっています。新潟では、柏崎刈羽原発の免震重要棟の耐震性不足を隠していたことに不信が広がっています。

 規制委員会も東電の「適格性」について問題にし、田中俊一委員長は、7月10日、「福島の廃炉をやりきる覚悟と実績を示すことができなければ、柏崎刈羽原発の運転をする資格はない」と述べていました。その後、東電から、廃炉をやりきる具体的な「覚悟」も「実績」も示すことができないもとで、どうして「適格性」を容認できるのか。規制委員会の自らの発言にてらしても、再稼働を認めることにはまったく道理はありません。

規制委員会が東電の経営状態を再稼働の理由にすることは許されない

 原子力規制委員会の更田豊志委員長代理・次期委員長が、「柏崎刈羽を動かすことで事故の責任を果たそうというのは、一定の理解はできる」と述べたと報じられました。事故処理や賠償などの費用を捻出するために再稼働が必要という東電の主張を受け入れた発言にほかなりません。

 東電の経営状態を再稼働の理由にするようなことを、規制委員会が行うことは、原発の安全性を技術的に審査する規制委員会の任務を逸脱するものであり許せません。しかも、事故被害者に対する賠償などの責任を原発再稼働の口実とするなど、事故被害者を愚弄(ぐろう)するものです。

 重大なのは、福島事故の賠償などの費用を賄うために、柏崎刈羽原発を再稼働させるというのは、たんに東電の方針ということではなく、安倍政権の方針だということです。原発推進のためには事故被害者の思いを平気で踏みにじる安倍政権の方針は許せません。

 東電に原発を動かす資格はありません。柏崎刈羽原発の再稼働は絶対に認められません。米山隆一知事は、福島事故の検証(原因・避難・健康)には3、4年かかるとしており、「合格」しても、当分は再稼働の見通しはありません。私たち日本共産党は、米山県政を支え、再稼働を許さないたたかいを広げていきます。


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