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2017年9月5日(火)

オスプレイ 発火・油漏れ時「直ちに着陸」

米海兵隊マニュアルに明記

欠陥承知で運用の疑い

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(写真)奄美空港に緊急着陸したオスプレイ。大分空港、伊江島補助飛行場同様、エンジンの点検が行われています=6月11日、鹿児島県奄美市(ア田信正市議撮影)

 米海兵隊が頻発するMV22オスプレイのエンジンの発火や油圧系統の作動油漏れについて緊急着陸で対応するよう指示していることが4日、「緊急事態手順」マニュアルでわかりました。

 マニュアルは昨年12月の沖縄県名護市沖の事故の際に、明らかになったもの。海兵隊が、エンジン周辺の欠陥を承知の上で、抜本的な改善をしないまま対症療法的な対応でオスプレイを運用している疑いが出てきました。

 今年に入り、日本国内で発生した3件のオスプレイの緊急着陸はいずれもエンジン周辺のトラブルで警告が出されて行いました。緊急着陸後にエンジンナセル(覆い)を開け、エンジンの点検などを実施しています。

 オスプレイのエンジン周辺での発火や作動油漏れは、開発当初から問題になり、2000年12月の4人が死亡した墜落事故を受けて海兵隊は再設計を指示していますが、その後も繰り返されています。

 マニュアルでは、エンジンから発火した場合、操縦席内に音声とともに警告が表示され、発火が継続する場合は、「ただちに着陸」することを指示しています。

 油圧系統については(1)主要2系統両方の故障か、一方が故障し一方が油漏れした場合などに「可能な限り迅速に着陸」(2)主要2系統両方の油漏れ、バックアップ系統の故障などの場合などに「実行可能な迅速さで着陸」―するよう指示しています。

 また、06年12月から07年11月にかけてノースカロライナ州で立て続けに3件起きたエンジンの発火事故では、エンジン空気・粒子分離装置(EAPS)での油圧系統の故障との関連が報道などで指摘されています。

 EAPSはエンジンの空気吸入口に入る前に空気から砂やちり、塩水のしぶきなどエンジンに損傷を起こす粒子を取り除く装置です。この装置での油漏れは、エンジンの異常燃焼と損傷に直結します。緊急手順マニュアルでは、油圧主要2系統が故障した場合などにEAPSを停止するよう指示していました。(佐藤つよし)


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