2017年9月1日(金)
きょう「防災の日」 防災マップ成果と限界
福岡・朝倉 相次いだ記録的集中豪雨
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1日は自然災害に対する備えを強める「防災の日」です。日本の各地を毎年のように記録的豪雨が襲うなか、住民の命をどう守ったらいいのでしょうか。
7月5日に発生した九州北部豪雨の死者・行方不明者は福岡、大分両県で41人。九州北部は2012年にも豪雨災害を経験。防災活動が進められてきましたが、さらなる課題が明らかになりました。
今回、甚大な被害を受けた福岡県朝倉市は行政と住民が共同して全17地区の自主防災マップを2015年3月に完成させました。マップは、市のハザードマップに、住民が感じている危険箇所などの情報を入れたもの。市の担当者は「危険箇所や避難経路で住民の意見を生かせた」と説明します。
死者・行方不明者が19人と、同市でもとりわけ被害の大きい杷木松末(はきますえ)地区は川沿いに集落のある山あいの地域。松末コミュニティー協議会事務局長の日隈繁夫さん(58)もマップ作りに参加しました。
日隈さんは「『高台にある民家』が避難所として書き込まれているが、住民の意見によるもの。今回も近隣住民が避難して無事だった。しかし、豪雨は想定を超えた。マップが役にたったとはいいづらい」と話します。
マップの想定雨量は48時間で521ミリですが今回、24時間で516ミリと想定の倍近い雨が降りました。市の防災交通課の草場千里課長は「豪雨の規模が大きくなり、頻繁になっている。対策の検証は、まだこれからだ」と話します。
予算不足から、同市内を流れる国・県が管理する河川19のうち、水位計が設置されていたのは3本だけだった問題も指摘されています。国が予算措置も講じて、山や河川管理を含めた対策をとる必要があります。