2017年8月31日(木)
豊洲移転
「無害化」約束破るのか
曽根都議質問 小池知事答えられず
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築地市場(東京都中央区)の豊洲新市場(江東区、東京ガス豊洲工場跡地)への移転問題で、日本共産党の曽根はじめ都議は30日、都議会本会議で小池百合子知事に対し、都が移転の前提として豊洲新市場の汚染土壌を「無害化」するという都議会と都民との約束をほごにするのかとただしました。小池知事は質問に正面から答えられませんでした。
曽根氏は、小池知事が7月の都の関係局長会議で、土壌も地下水も環境基準以下とする「無害化」方針を撤回したことは食の「安全・安心」を確保するための「約束を一方的にほごにするものだ」と批判。これに対し小池知事は「現実的な取り組みを進める必要があると判断し、無害化に代わる新たな方針を定めた」と答えました。
曽根氏は再質問で、知事の答弁は「土壌も地下水も環境基準以下にするという『ハードル』は現実的でなかった、だから一方的に破棄するというもの」だと指摘。業者や都民との双方の合意にもとづく約束を一方的に破棄してよいのかと改めてただしましたが、小池知事は「都議会や都民との約束は極めて重いものと考えている」としたものの、双方の合意については答えませんでした。
また、曽根氏が「市場業者の合意なしに豊洲移転は進めないことをはっきり答弁してください」と迫りましたが、小池知事は「業者の不安に耳を傾ける」と述べるだけで、合意なしに移転しないと明言しませんでした。
曽根氏は、豊洲移転を推進するための補正予算案は撤回することを求め、築地市場の現在地再整備こそ「最も現実的だ」と主張。知事と一問一答で質疑できる予算特別委員会の設置を求めました。