2017年8月31日(木)
オスプレイ 前日白煙
岩国基地 大分緊急着陸と同一機
岩国市に連絡なし
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大分空港(大分県国東市)に緊急着陸(29日)した米海兵隊のMV22オスプレイは、その前日28日にも山口県岩国市の米海兵隊岩国基地で白煙を上げていたことが30日、目撃者の証言などから明らかになりました。本紙の取材で、米軍の消防車両が出動する事態だったにもかかわらず、地元の岩国市や消防本部に連絡がなかったことも分かりました。
岩国基地でオスプレイから白煙があがったのは、28日午後0時48分ごろ。撮影した岩国市の戸村良人さん(71)は「プロペラ回転中に、突然バーッと、まるで爆発したかと思うような白煙があがった」と言います。その後、米軍の消防車両が出動してオスプレイ付近に駐車しました。
岩国基地は、岩国錦帯橋空港として軍民共用となっています。
同基地の関係自治体や行政機関、消防などでつくる米海兵隊岩国航空基地周辺地域航空事故連絡協議会は、米軍や自衛隊の航空機の航空事故などが発生した場合は関係機関への緊急連絡通報を要綱で定めています。
岩国市基地政策課の担当者は「国から連絡はきていない」と言います。岩国地区消防組合消防本部も本紙取材に「通報はありません」と答えました。
国土交通省大阪航空局岩国空港事務所の担当者は「米軍基地の範囲のことは、航空局の管轄外なので答えることができない」と回答。軍民共用空港でのトラブルは、日本の民間人にも危険が及ぶおそれがあるのではないかとの問いに、「機密に関わるので答えられない」と述べました。