2017年8月26日(土)
豊洲新市場のカビ深刻
都議会委 尾崎氏が原因究明迫る
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東京都築地市場(中央区)の移転先とする豊洲新市場(江東区の東京ガス工場跡地)の売場棟内の96店舗でカビが多数発生していた問題で、日本共産党の尾崎あや子都議は25日の都議会経済・港湾委員会で、「生鮮食料品を扱う新市場で大量のカビが発生するのは深刻な問題だ」と指摘し、原因を究明するよう求めました。
尾崎氏は、都が16日に報告を受けながら、事実を公表したのが24日だったことを示し、「なぜすぐ事実を公表しなかったのか」とただしました。
都が原因について「長雨、台風などで湿度が上昇したため」と説明していることにふれ、「空調を運転していたのに、なぜ大量のカビが発生したのか。新市場の建物は閉鎖型で湿気がこもりやすい」と指摘。「地下水位が高く、地下水の上に建物が建っている状態にあることも原因になりうる。ベンゼンや水銀など揮発性の高い汚染物質がカビに付着している可能性もありうる」という専門家の見方を紹介し、「カビに汚染物質があるかどうか、空気中にどれだけ胞子が漂っているかも調査が必要だ」と求めました。
都中央卸売市場の岡安雅人新市場整備部長はカビの汚染調査に触れず、「地下空間の対策にあたり大気の状況を確認する」と答えるだけでした。
尾崎氏はカビの大量発生という問題を見ても、豊洲新市場は生鮮食料品を扱う市場としてふさわしくないと指摘しました。