「しんぶん赤旗」
日本共産党
メール

申し込み記者募集・見学会主張とコラム電話相談キーワードPRグッズ
日本共産党しんぶん赤旗前頁に戻る

2017年8月17日(木)

主張

教育のつどい

子どもの成長のための共同を

このエントリーをはてなブックマークに追加 Yahoo!ブックマークに登録 mixiチェック

 「みんなで21世紀の未来をひらく教育のつどい―教育研究全国集会2017」(教育のつどい=同実行委員会主催)が18日から3日間の日程で、岡山市内で開かれます。「憲法と子どもの権利条約がいきて輝く教育と社会を確立しよう」をテーマに全国の教職員、保護者、研究者、市民らが集まり、開会全体集会と七つのフォーラム、30の分科会で子どもたちのための教育を進めようと語り合います。

暴走政治の矛盾が広がり

 分科会では各地の教職員、保護者などから約370のリポートが発表されます。

 ―ある小学校では、校長のやり方に不満が高まりました。教職員が組合の枠を超えて「おかしいことはおかしいと言おう」と、職員室に模造紙をはり出し、意見を書いた付箋をはって集約、「職場集会」でまとめ校長に提出しました。

 ―ある中学校の教員は、異動したばかりなのに生徒の暴力などで大変なクラスを担任しました。生徒との関係がうまくいかず苦闘しながらも、気兼ねなく話し合える職員室の雰囲気に助けられ、子どもの思いに耳を傾けることなどの大切さを改めてかみしめました。

 長時間労働問題を解決しようという取り組みや若い教員が子どもに寄り添う努力も報告されています。政治家や行政からの介入に抗して、平和や憲法についての豊かな学習を実践している教員も少なくありません。保護者や市民のリポートは、高い教育費の負担軽減や学校統廃合問題などでの運動の広がりを示しています。

 国の教育行政にも注目される動きがあります。教員の長時間労働は「看過できない深刻な状況」として、中央教育審議会(文科相の諮問機関)で初めて「学校における働き方改革」についての審議が開始されています。全国学力テストについても文科省は、点数アップのために過去のテスト問題を繰り返しやらせるなどの事態にたいして、「行き過ぎ」をやめるよう通知を出しています。

 安倍晋三政権は「戦争をする国づくり」や「大企業の利潤追求のための国づくり」を進め、そのための「人材育成」の場として教育への支配を強めてきました。学力テストの実施とその結果公表による点数競争のエスカレート、マニュアル化された「生徒指導」など、型にはまった教育が子どもの成長をゆがめ、学校現場を萎縮させてきました。

 しかし、安倍政権の支持率が急速に下がったように、教育政策の面でもその暴走は、「もうがまんできない」という声を学校現場や保護者の中に広げています。そのことが今回の教育のつどいのリポートにも反映されています。

幅広い願いと知恵集めて

 いま起きている変化は、教育の分野でも安倍政権の悪政を終わらせ、困難を打開できる可能性を示しています。それを実らせるため、憲法に基づき一人ひとりの子どもたちが生き生きと成長できる教育をという一致点で、教職員、保護者、市民の願いを集め、共同を広げようではありませんか。また、教育条件を改善し、教育の自主性を尊重する方向に政治自体を変えていきましょう。

 教育のつどいが幅広い知恵と経験を交流し、子どものための教育を進めるための運動の前進の契機になるよう心から期待します。多くの参加者で成功させましょう。


見本紙 購読 ページの上にもどる
日本共産党 (c)日本共産党中央委員会 ご利用にあたって