2017年8月16日(水)
憲法守る思い広げよう
平和遺族会 千鳥ケ淵で献花
“安倍政権許せない”
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平和を願い戦争に反対する戦没者遺族の会(平和遺族会)は15日、東京都千代田区の千鳥ケ淵戦没者墓苑で献花しました。戦争の犠牲になった家族をしのび、安倍政権の憲法改悪に反対し、平和を守ろうと決意を新たにしました。
献花のあとの交流会では、「私たちの希望になった憲法を変えようという安倍政権は許せない」「私たち遺族が平和を守るために声をあげよう」などの思いがあふれました。
昨年11月に同会の会長になった嶋田初代さん(76)は、父の彦根一郎さん=当時(34)=が戦地に連れて行かれ、亡くなりました。
終戦時は5歳。父親の安否は不明のままでした。よく家で人捜しのラジオ放送が流れていました。
小学3年生の8歳のとき、父親が1945年12月8日、日本に戻れないままシベリア・ハバロフスクで亡くなっていたことが分かりました。日ごろは愚痴も言わない母親が人目をはばかって、嶋田さんを川辺に連れて行き、大粒の涙を流して泣きました。
嶋田さんは小学校の教員になり、戦争を放棄した憲法を大切にして教育にたずさわってきました。いま、憲法改悪を狙う安倍政権に対して、「本当に許せません」と言います。「私が町内で戦争の話をすると、与党支持の人も真摯(しんし)に聞いて、『戦争はよくない』と話してくれる。私たち遺族が平和への思いを広げていきます」