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2017年8月10日(木)

主張

17年世界大会閉幕

核兵器廃絶へ新たな希望・決意

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 原水爆禁止2017年世界大会(3日〜9日)は、核兵器禁止条約を手にした喜びと、それを力に「核兵器のない世界」へ前進しようと決意した参加者が世界と全国から集う、熱気あふれる感動的な大会となりました。

長年のたたかいの成果

 3日の国際会議から広島集会、長崎大会までの7日間、21カ国96人の海外代表をはじめ、のべ9千人が参加し、熱心な討論を繰り広げました。採択された国際会議宣言(5日)は、「新たな決意で『核兵器のない平和で公正な世界』の実現をめざして前進することを」誓い合いました。主催者報告や国連や政府代表のあいさつ、内外からの参加者の発言は、いずれも禁止条約の画期的な内容が語られ、参加者は確信を深め、今後の運動へ向けて勇気づけられました。

 中満泉国連軍縮担当上級代表は、「条約の核心」は核兵器の否定を「国際法として成文化したこと」と発言し、「被爆者のみなさんの長年の取り組みが結実したものだ」と強調しました。国連会議のホワイト議長から「みなさんの強い確信に励まされ、私は大いにやる気になっています」とのメッセージが寄せられました。諸国政府や国連との共同をすすめてきた世界大会の方向こそ、未来を開く確かな道であることを示すものです。

 大会は、「すべての国が速やかに核兵器禁止条約に参加し、核兵器の完全廃絶に取り組むことを求める世論を大きく発展させよう」(国際会議宣言)と呼びかけました。そして、禁止条約への各国の署名が始まる9月20日から、国連が定めた「核兵器の全面的廃絶のための国際デー」(同26日)までの間、「草の根」からの世界同時行動(「平和の波」)に取り組むことを提唱しました。参加者の熱心な創意あふれる討論からうみだされた行動提起です。「平和の波」を起点に、「ヒバクシャ国際署名」をさらに大きく広げ、核保有国とその同盟国に迫る、より大きな世界的な「波」をつくりだしていくことが求められます。

 国際会議宣言は、国連会議をボイコットし、核兵器禁止条約に背を向ける日本政府にたいし、「アメリカの『核の傘』から脱却し、すみやかに条約に調印することを訴え」ました。それだけに広島と長崎の式典に参加した安倍晋三首相が禁止条約に署名しないと明言したことに、被爆者・国民は怒りと失望を募らせています。

 大会では、禁止条約にサインする政府をつくろう、という発言が相次ぎました。これは被爆国である日本の運動の国際的な責務ともいえます。大会の国内決議「長崎からのよびかけ」は、「核兵器禁止条約に背を向け、9条改憲をもくろむ安倍政権を、市民と野党の共同の力で解散総選挙へと追い込みましょう」と訴えました。野党と市民の共闘を発展させ、核兵器廃絶を求める世界の先頭に立つ政府をつくることが、差し迫った課題となっています。

被爆者・若者とともに

 世界からも日本全国からも多くの若い世代が参加した世界大会は、生きいきとしたエネルギーにみちあふれました。多くの被爆者の方が高齢をおして参加、その力強い訴えは大会参加者の胸を打ちました。被爆者とともに、若者とともに前進する国民的な運動と、広大な共同の発展が期待されます。


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