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2017年8月5日(土)

避難今も1200人 九州北部豪雨1カ月

台風5号接近に不安 二次災害警戒  復旧に懸命

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 死者36人、5人が行方不明のままの九州北部豪雨発生から5日で1カ月―。今も約1200人が避難生活を続けています。強い台風5号が接近するなか、被災地では二次被害を警戒しながら、懸命に復旧作業を進めています。

 (柴田善太)


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 通行止め区間がある主要道路は福岡県朝倉市で5件、同県東峰村で2件、大分県日田市で20件。朝倉市松末地区の県道52号は7月31日の朝に通行可能となったものの、同日夕の雨で崩落し、また通行止めになりました。「今、一番心配なのは台風5号」―。被災自治体の防災担当課で口々に出た声です。

 朝倉市では農道や生活道路の崩落も多く、歩いていくしかない集落が残されています。同市の草場千里防災担当課長は「せめて生活道路が軽トラックが通れるくらいに復旧すればいいのだが…」と唇をかみます。同市の断水は約200世帯。水道課職員は「水道管が道路の下を通っている。道路が流され、実態もつかめない地域もある」と話します。

 福岡、大分両県の避難者は避難所では約540人ですが、公営住宅、民間賃貸への避難をいれると約1200人にのぼります。親戚宅への避難も多いので実態はそれを上回るとみられます。仮設住宅の建設は当面、朝倉市80戸、東峰村19戸、日田市は民間賃貸を借り上げる「みなし仮設」で対応する予定です。

 朝倉市役所で義援金の手続きをした住民(41)は「雨漏りがするのに半壊認定で仮設住宅に入れない。どこかアパートを探します。疲れました」と肩を落としました。

 日田市では半壊にも賃貸住宅を提供する施策を実施しました(最長半年)。山中栄二防災担当課長は「国の制度は半壊以下に支援がないのと、支援に時間がかかる。そこは考えてほしい」といいます。

 試算では福岡、大分両県の豪雨被害は1000億円超。日田市の担当者は「林業被害はまだ把握できていない。これから被害額は増える。生業(なりわい)再建の見通しは見えない」と話しています。


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