2017年7月22日(土)
キプロス国会議長と緒方副委員長が会談
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キプロス勤労人民進歩党(AKEL)の招待でキプロス共和国を訪問している日本共産党代表団(団長=緒方靖夫副委員長・国際委員会責任者、団員=米沢博史国際局員)は19日、キプロス国会で、デメトリス・シルリス国会議長(与党・民主運動党出身)と会談しました。
シルリス議長は来訪を歓迎。緒方氏は、2011年の東日本大震災と福島原発事故の直後に、キプロス国会が地震・津波の犠牲者へのお見舞いと原発事故の被災者への支援と連帯を呼び掛けた決議を採択したことに感謝を表明しました。
議長は、原発問題にかかわって、地中海を挟んだ対岸のトルコにロシアの技術で建設予定のアクユ原発について、技術的には完璧で安全だとロシアは説明しているものの、国民的な大きな懸念になっていると述べました。
緒方氏は、科学的に安全性が確立している原発は存在しないと述べたうえで、放射能を時間的にも空間的にも閉じ込める事故対応ができない特異な危険性を指摘。さらに、8万の被災者がいまだに故郷に戻れない日本の経験を説明しました。
緒方氏は、1974年以来トルコに占領されている北キプロスとの再統一問題について質問し、議長は、北東アジアに存在する領土紛争について質問しました。両氏はそれぞれに答え、なごやかに話し合いました。
この会談には、バシリキ・アナスタシアドゥ国会事務総長、ベラ・ポリカルプAKEL国際委員会責任者が同席しました。
核兵器禁止へ協力を
キプロス外務統括審議官と会談
緒方靖夫副委員長を団長とする日本共産党代表団は17日、キプロス外務省を訪れ、スタブロス・アンブロシウ外務統括審議官と会談しました。
アンブロシウ氏は、1960年の独立以来、外交関係を持っている日本が、来年ニコシアに大使館を開設することを紹介し、これが両国関係の発展に弾みとなると述べました。緒方氏は、野党ではあるが、両国の多面的な関係の発展に大賛成であり、力を尽くしたいと応じました。
緒方氏は、核兵器禁止条約の国連会議で、キプロス代表の熱心な提案と発言を聞き、同条約の採決に賛成した光景を目の当たりにした経験を伝え、「欧州連合(EU)加盟国の参加がわずかなもとで、キプロスの積極的な貢献をたいへんよろこんでいる」と述べました。
アンブロシウ氏は、その評価に感謝し、「核兵器禁止条約締結の問題で、あなた方と共通の立場であることを大変うれしく思う」と語りました。
緒方氏は「条約採択後のこれからがいよいよ重要となります。ともに協力を強めましょう」と語りかけると、アンブロシウ氏は「そうしましょう」と応え、握手を交わしました。