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2017年7月20日(木)

きょうの潮流

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 若くして人間社会の不条理な貧富の差に思い悩んだドイツのシュバイツァー博士は晩年までアフリカでの医療活動に従事し、ノーベル平和賞を受けました▼「人間に対する真実の愛とは、ともに経験し、ともに苦しみ、そして助けること」。実践を通して説いた生命への畏敬。それを胸にとどめ、命と平和の尊さを万人に伝えたのが“生涯現役医師”を貫いた日野原重明さんでした▼京大在学中に患った結核、地獄を見たという東京大空襲、戦後はよど号ハイジャック事件の人質にも。自身の体験とともに聖路加国際病院で70年以上も向き合った生と死。「命とは自分が使える時間。その時間を少しでも自分以外の人のために」と▼医師こそ平和運動に身を捧(ささ)げるべきが信条でした。命を守るとは憲法を守ることと、9条改悪の動きや戦争法案に反対するメッセージを本紙に寄せてくれました。「憲法を守っているのは共産党だけ」とも▼原水爆禁止世界大会の賛同者に名を連ね、被爆国の日本が核兵器廃絶に力を尽くすよう求めました。人類愛を忘れたあの誤りを新しい世代がくり返さないことを願って教えるのが本当の歴史だと、子どもたちに戦争を語り継ぎました▼被爆60周年のとき、小澤征爾さんと一緒に記念のコンサートを広島で開きました。自作の詩「平和の日を子どもたちが」を朗読した日野原さん。「人を心から愛するためにすべてを恕(ゆる)そう/人の命を愛する国民に生まれ変わって」。生きる勇気を与え続けた105年の生涯でした。


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