2017年7月19日(水)
首相出席の閉会中審査
野党の質問減らし画策
自民、「丁寧な説明」どこへ
「加計学園」の獣医学部新設計画をめぐり、疑惑の渦中にある安倍晋三首相が出席する衆院予算委員会の閉会中審査について、安倍首相自ら「丁寧に説明する」と国民に約束しながら、疑惑の真相究明を求める野党の質疑時間を減らそうと自民党が画策しています。東京都議選惨敗の「反省」が問われる態度です。
自民党の竹下亘国対委員長は18日、民進党の山井和則国対委員長との会談で、普段は「与党2割、野党8割」の質疑時間配分を与野党で「1対1」にしない限り開催は拒否するとの姿勢を示しました。
首相は同日の自民党役員会で「国民の信頼回復に努力を積み重ねたい」と述べましたが、首相がしたいと言う「丁寧な説明」の意味が問われています。
加計問題をめぐって行政がゆがめられたことはないとする政府側の説明には共同通信の世論調査で77・8%が「納得できない」と回答。日本共産党、民進、自由、社民の4野党は、真相を徹底解明するために、関係者出席の下での充実した質疑や証人喚問の実施を要求しています。
会談後、山井氏は「この期に及んで野党の質問時間を減らさないと開催を拒否すると言うなんて、(自民党は)いつまで逃げ回っているんだ」と批判。会談で自民党側が「24日に衆参半日ずつ」という日程感を示してきたことにも「まったく不十分」「単なる幕引きのアリバイづくりの委員会では国民は納得しない」と強調しました。
両者の主張は折り合わず改めて協議することになりました。