2017年7月8日(土)
広島、長崎の被爆を若い世代に知らせたい
志位委員長、米・独の青年と交流
|
【ニューヨーク=遠藤誠二】核兵器禁止条約交渉の国連会議に参加している日本共産党の志位和夫委員長は6日、国連本部内で、米国とドイツで平和運動に取り組んでいる青年と懇談し、核兵器禁止条約と条約採択後の運動のあり方などについて話し合いました。
ピースアクションで活動する学生のケイト・アレクサンダーさんは、「今回の条約は、核兵器を安全保障の面だけでなく、人道、人権の問題として違反していると位置づけています。被爆者の意見を伝えたことは大事です」と指摘しました。
志位氏は、「その通りです。条約前文で、核兵器の非人道性についての記述があり、核兵器の使用は、国連憲章、国際法、国際人道法に違反するとしています。日本の運動の原点は被爆者が広島、長崎でどういう状況におかれたか、ビキニ環礁での水爆実験での日本漁船の被爆にありました」と語りました。
青年たちはそろって、米国やドイツでは、広島、長崎で被爆者がどのような被害を受けたか教育を受けていないと発言。平和と正義のための連合(UFPJ)のマット・デブリーガー氏は、条約案に平和教育の必要性が盛り込まれた点を重視し、「これから被爆者の証言を多くの人に伝えることが大事です」と強調しました。
青年たちは、「今回の核兵器禁止条約を機に、議会に働きかけるなど条約の大切さを多くの人たちに伝えていきたい」(デブリーガー氏)、「各国に条約調印を迫っていきます。被爆者に対する私たち世代の責任です」(アレクサンダーさん)などの抱負を語りました。
志位氏は、「若いみなさんが、平和のネットワークを広げているのは頼もしい限りです」「広島、長崎を訪問する機会があったら大歓迎します」と語りました。志位氏と青年たちは、今後も、さまざまな機会に協力していこうと話がはずみました。