2017年7月7日(金)
核兵器禁止条約
最終案で大筋合意
議長、きょう採択の意向
【ニューヨーク=池田晋】核兵器禁止条約の国連会議は5日、3日に提示された最終草案の議論を行い、ホワイト議長は、大筋で参加国の合意が得られたとし、細部の文言修正を経た上で日程どおり7日に採択する意向を示しました。修正された最終案は6日午前に公表されます。
ホワイト議長は最終案について、一致点を最大限に反映したものだと強調。同日の全体会合では、各国の政府代表が本国と調整した上で、前文を含む全条文ごとに意見を表明しました。
多くの国は、自国の主張と完全には一致しない点を認めつつ、「一国の優先事項を越える必要がある」(キューバ)として最終案を受け入れる考えを表明しました。
米国の「核の傘」の下の国で唯一参加しているオランダは、「北大西洋条約機構(NATO)の一員としての関与と両立しない可能性がある」などとし、前文を含む主要条文に懸念を示しました。
最終案で明示的に禁止事項に示されなかった締約国領域内の核兵器の「通過」や、核兵器関連企業への「融資」について、一定数の国が、核兵器の威嚇やあらゆる核実験を禁じた内容となっている第1条に盛り込むべきだったと指摘。エクアドルなどは、草案で禁止している活動に対する「援助」などを禁じた条項には、「通過」や「融資」の禁止も解釈として含まれると主張しました。
また条約の署名開始日を9月26日の「核兵器の全面的廃絶のための国際デー」に合わせるべきだとの提案もなされました。