2017年7月6日(木)
北ミサイル
米「ICBM」と認識
きょう安保理が緊急会合
北朝鮮が4日に発射した弾道ミサイル「火星14号」について、米国は同日、「大陸間弾道ミサイル(ICBM)」であるとの認識を初めて示しました。ICBMは有効射程が5500キロ以上と定義されており、北朝鮮からアラスカなどが射程圏内に入ります。
米国がICBM発射を「レッドライン(超えてはならない一線)」とみなせば、日本を含む北東アジアの緊張激化が懸念されます。
北朝鮮による弾道ミサイル発射は累次の国連安保理決議に違反する暴挙です。安保理は5日午後(日本時間6日午前)の緊急会合開催を決めました。
ティラーソン米国務長官は4日の声明で「北朝鮮によるICBM発射を強く非難する。米国と同盟国、世界に対する脅威をさらに増幅させるものだ」と指摘。「安保理でより強力な制裁措置を取る」としています。また、菅義偉官房長官も5日午前の記者会見で、「ICBMの可能性が高い」と述べました。
一方、北朝鮮の朝鮮中央通信は5日、「大型重量核弾頭が装着可能なICBMの技術的特性」や「大気圏へ再突入する弾頭部の技術的特性」を最終確認することが目的だったと伝え、金正恩朝鮮労働党委員長は「完全な大成功だ」と宣言したといいます。さらに「(7月4日の)米独立記念日の贈り物」と述べ、挑発しました。
これに対して米韓両軍は5日、北朝鮮への攻撃が可能な弾道ミサイル発射訓練を日本海で実施。米国防総省は声明で、「我々の正確な射撃能力を示すためのものだ」としています。