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2017年7月4日(火)

都議選の結果と、当面の政治にのぞむ基本姿勢について

東京・新宿 志位委員長の訴え

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 日本共産党の志位和夫委員長が3日、東京・JR新宿駅前で行った東京都議選結果を受けての緊急街頭演説は次の通りです。


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(写真)訴える志位和夫委員長=3日、東京・新宿駅西口

 みなさん、こんにちは。(「こんにちは」の声)

 ご紹介いただきました、日本共産党の志位和夫でございます(拍手)。今日は、この場をお借りして、都議会議員選挙のご報告と、当面の政治にのぞむ日本共産党の基本姿勢についてお訴えをさせていただきます。(拍手)

重要な躍進――難しい条件のもとで議席・得票を伸ばす

 都議選で日本共産党は、17議席から19議席へと伸ばすことができました(大きな拍手)。4年前の選挙で、8議席から17議席になって、今度が19議席ですから、2回連続で議席を伸ばしていただきましたが、実はこれは32年ぶりの出来事であります(拍手)。得票も77万票と、前回票を19万票増やすことができました。(拍手)

 四つの選挙区で新しい議席を獲得いたしました。2人区では北多摩4区の原紀子さん(拍手)。3人区では目黒区の星見定子さん(拍手)、北多摩3区の井樋匡利さん(拍手)。4人区では町田市の池川友一さん(拍手)。念願の町田からの初議席です。(拍手)

 現職区だった文京区、中野区は惜敗となりましたが、それぞれ得票を大きく伸ばす大善戦、大健闘だったということもご報告したいと思います。(拍手)

 今度の選挙は、「都民ファーストの会」という新しいグループが登場するという難しい条件のもとでのたたかいになりました。そういう条件のもとで、共産党が議席も得票も伸ばしたことは、重要な躍進といってよいのではないでしょうか。(拍手)

 ご支援いただいた都民のみなさんに、日本共産党を代表して、心からのお礼を申し上げます。ありがとうございました。(拍手)

三つの大争点――公約実現のために、国政でも、都政でも、全力をあげる

 都議選を通じて、日本共産党は三つの大争点を訴え続けてきました。

 第一は、国の政治を私物化し、憲法を壊す安倍自公政権に共産党の躍進で首都・東京からレッドカードを突きつけようということです。都民のみなさんの審判は、まさにレッドカードを突きつける結果となったのではありませんか。(大きな拍手)

 第二は、築地市場の豊洲移転は中止し、築地を営業しながら現在地で再整備をして、将来に引き継いでいくということです。このことを訴えた党が躍進したことを、私は、小池知事にしっかり受け止めていただきたいということを言いたいと思います。(「そうだ」の声、拍手)

 第三は、都政のあり方を、巨大開発優先から、福祉・暮らし優先に切り替えるということです。いまそれぞれの新都議のみなさんが訴えたように、国保の問題、保育の問題、介護の問題、教育の問題、福祉の問題、みなさんの切実な願いを力をあわせて実現していくことを訴えてまいりました。

 私は、こうした三つの訴えが、都民のみなさんの評価をいただいたことが、今度の結果につながったと考えております。

 公約実現のために、国政でも、都政でも、全力をあげることをお約束したいと思います。(拍手)

安倍・自民党の歴史的大敗――都民の審判を重く受け止めよ

 選挙戦全体では、安倍・自民党が歴史的大敗を喫した。これが最大の特徴となったのではないでしょうか。(「そうだ」の声、大きな拍手)

 私は、安倍・自民党を大敗にするうえで、日本共産党は重要な貢献ができたと思っております。一つは、論戦の面で、正面から安倍・自民党に対決する論陣を展開し、追い詰めてまいりました。いま一つ、一つ一つの選挙区では、多くのところで、最後の議席を自民党と共産党の争いになりました。その多くで、自民党を落として、共産党が勝つことができました。(拍手)

 「森友」疑惑に続く「加計」疑惑――政治の私物化が目にあまります。「共謀罪」法をあんな乱暴なやり方で通すなど、憲法を壊す政治がひどすぎるではありませんか(「そうだ」の声、拍手)。“もうがまんができない”“今度ばかりは安倍政権を懲らしめたい”――こうした思いがずーっと広がり、怒りとなって渦巻いて、自民党の歴史的大敗という結果が出たのではないでしょうか。

 私は、安倍首相に言いたい。この都民の審判を重く受け止めるべきであります。(「そうだ」の声、拍手)

 そして、私は、安倍政権に対する国民の批判の質が変わっているように思います。この政権は、2013年に秘密保護法を強行しました。2015年に安保法制=戦争法を強行しました。これらのときにも、国民の怒りが沸騰しました。ただ、このときは安倍政権の進める政策に対する批判であり、怒りでした。

 今度は、様相が違います。安倍政権が進める政策に対する批判だけではありません。安倍首相が政治を私物化している。問答無用の強権政治がひどすぎる。傲慢(ごうまん)きわまりない国会での答弁。そうした安倍首相の政治姿勢、資質、体質に対して、多くの国民が嫌悪感をつのらせ、深刻な不信を抱いているのではないでしょうか。(「そうだ」の声、拍手)

 ですから、私は言いたい。これだけの深い批判は、内閣改造など小手先の取り繕いでなんとかなるものでは絶対にありません(「そうだ」の声、拍手)。改造というんだったら、安倍首相本人を「改造」しなければならないじゃないですか。(「そうだ」の声、大きな拍手)

緊急の問題――臨時国会の召集、防衛相の罷免、憲法9条改憲の中止

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(写真)演説に手を上げてこたえる人たち=3日、東京・新宿駅西口

 日本共産党は、当面の政治にのぞむ基本姿勢として、以下の点を提起するものです。

 まず緊急の問題として、三つの点を要求したいと思います。

 第1点は、野党4党が憲法53条に基づいて要求している臨時国会を直ちに召集することであります。(「そうだ」の声、拍手)

 今度の都議選の結果にてらしても、これをずるずると先延ばしにすることは、もはや許されるものではありません。直ちに臨時国会を開いてもらおうではありませんか。証人喚問をやろうじゃありませんか。前川(喜平前文科次官)さんに出ていただく。(安倍晋三夫人の)昭恵さんにも出ていただこうではありませんか(「そうだ」の声、拍手)。疑惑の徹底究明をやっていきたいと思います。

 第2点は、自民党の候補者の応援を「自衛隊としてお願いする」という発言をした稲田防衛大臣を、直ちに罷免することであります(「そうだ」の声、大きな拍手)。罷免を拒否するというのだったら、首相自身も同じ考えだということになります。そうだとすれば、2人まとめて辞めさせようではありませんか。(「そうだ」の声、拍手)

 第3点は、憲法9条改定の問題であります。私は、安倍首相が進めようとしている9条改定の動きに対しても、首都ではっきり「ノー」の審判が下ったと考えます。首都の審判の結果を真剣に考えるんだったら、もはや9条を変えることなどできないし、やってはなりません。この企てを中止することを強く求めるものです。(「そうだ」の声、拍手)

都議選の結果をふまえ、すみやかな解散・総選挙を要求する

 同時に、私は、現在の政局の根本的打開の道は何か。それについてお訴えさせていただきたいと思います。

 首都・東京の審判は、安倍政権へのレッドカードをはっきり突きつけるものとなりました。この結果を踏まえて、わが党は、すみやかな解散・総選挙を行うことを強く求めるものであります。(「そうだ」の声、大きな拍手)

 国政の私物化、憲法を壊す政治、こんな政治をこのまま続けていいのか。首都・東京のみなさんは、はっきり答えを出しました。次は、解散・総選挙によって、国民に審判を仰ぐべきではないでしょうか。(「そうだ」の声、拍手)

 私たちは、来たるべき総選挙では、野党と市民の共闘を必ず成功させる決意です。野党が力をあわせ、市民のみなさんと力をあわせ、自民党、公明党とその補完勢力を少数に追い込むことをめざし、がんばりぬく決意であります。(「がんばれ」の声、拍手)

 安倍政権を、解散・総選挙に追い込み、野党と市民の共闘の成功と、日本共産党の躍進で、安倍政権を倒し、憲法の民主主義、平和主義、立憲主義が生きる新しい日本をつくろうではありませんか。そのことをお訴えいたしまして、私の訴えとさせていただきます。ありがとうございました。がんばります(歓声、大きな拍手)


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