2017年6月30日(金)
稲田防衛相を罷免に 4野党党首が声明
「自衛隊を私物化 政治利用発言」
稲田朋美防衛相が都議選の自民党候補応援で「防衛省・自衛隊、防衛大臣、自民党としてもお願いしたい」と投票を呼びかけた問題で、日本共産党の志位和夫委員長、民進党の蓮舫代表、自由党の小沢一郎代表、社民党の吉田忠智党首の野党4党首は連名で、安倍晋三首相に対して稲田防衛相の罷免を求める声明を出しました。民進党の山井和則国対委員長が29日、国会内で自民党の竹下亘国対委員長と会談し、手渡しました。
声明では、稲田氏の発言は公職選挙法や自衛隊法に違反する発言で「到底看過することはできない」と強調。「自衛隊を私物化し、政治利用するかのごとき発言を軽々に行うような人物を、防衛大臣の要職にとどめることは、断じて許されない」と首相に罷免を求めています。
また、首相の任命責任を問うためにも、ただちに予算委員会の閉会中審査に応じるよう求めるとともに、野党が憲法53条に基づいて要求している臨時国会を速やかに召集するよう求めています。
竹下氏は、罷免要求について「速やかに官邸に伝える」と述べ、国会開催については「現時点で開くつもりはない。都議選の結果も一つの要素と考え、総合的に検討したい」と述べました。
稲田防衛大臣罷免要求
内閣総理大臣 安倍晋三殿
稲田防衛大臣は昨日、東京都議会議員選挙の自民党候補の応援演説において、「防衛省・自衛隊、防衛大臣、自民党としてもお願いをしたい」と述べ、投票を呼びかけたが、これは公職選挙法及び自衛隊法に違反する発言であり、到底看過することはできない。自衛隊を私物化し、政治利用するかのごとき発言を軽々に行うような人物を、防衛大臣の要職にとどめることは、断じて許されない。よって、安倍総理は、直ちに稲田防衛大臣を罷免すべきである。
また、安倍総理の任命責任を問うため、直ちに予算委員会の閉会中審査に応じるとともに、日本国憲法第53条に基づき、速やかに臨時国会を召集するよう求める。
2017年6月28日
民進党代表 蓮舫
日本共産党委員長 志位和夫
自由党代表 小沢一郎
社会民主党党首 吉田忠智