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2017年6月24日(土)

きょうの潮流

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 女優・野際陽子さんの訃報に接して10日余。放送中の昼帯ドラマ「やすらぎの郷」で毎日、はつらつとした演技を見ていると、今も元気でいるかのような錯覚を覚えます。強い精神力が病状を悟らせない演技につながったのでしょう。あっぱれです▼筆者は一度だけインタビューの機会がありました。評判にたがわず、賢く愉快な人でした。人を笑わせることに長(た)けていたのは落語好きのたまものか。女優を夢見ていた少女の頃、母親に高峰秀子のブロマイドを見せられ、「全然違うでしょう」と言われた話を面白おかしくしてくれました▼小学4年の時に終戦を迎え、教科書に墨を塗った話も。うれしかったのは男女平等と。「男の子と野球をして遊びました。おとなは(敗戦で)呆然(ぼうぜん)としてますから何をしても怒られなかった。自由ってすばらしいと実感しました」▼「自由」という言葉は、野際さんの人生をくくるキーワードのようです。NHKアナウンサーから女優への転身。パリ留学。離婚。社会問題では、秘密保護法や戦争法に反対する映画人の会アピールに賛同者として名を連ねました▼2009年、「赤旗」日曜版の創刊50周年には、こんな言葉を寄せています。「社会のこと、地球のこと、われわれの生き方…。ちゃんと考えなければ、人間が生き残れない時代です。一緒に考え、また歩いていきましょう」▼その2年後の福島原発事故。そして今日のあまりにも国民を愚弄(ぐろう)した安倍暴走政治。まだまだ一緒に考え、歩きたかった人でした。


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