2017年6月24日(土)
基地負担 軽減とは逆行
沖縄「慰霊の日」 翁長知事、改めて批判
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沖縄戦から72年となる「慰霊の日」の23日、沖縄県糸満市摩文仁(まぶに)の平和祈念公園で「沖縄全戦没者追悼式」(主催・沖縄県と県議会)が開かれました。県内外から約4900人が参列し、亡くなった20万人余を追悼するとともに、憲法施行70年、沖縄県に適用されて45年の節目に憲法の平和主義の理念を再確認しました。
安倍晋三首相や関係閣僚が出席する中、翁長雄志知事が平和宣言をおこないました。
復帰から45年たった今も続く米軍基地があるが故の事件・事故、騒音・環境問題などに苦しみ続ける沖縄。
翁長知事は、昨年の元海兵隊員による女性殺害事件、オスプレイの墜落、嘉手納基地への相次ぐ外来機の飛来などを挙げ、「基地負担の軽減とは逆行していると言わざるをえない」と安倍首相に苦言を呈し、沖縄の民意を顧みず工事を強行している辺野古新基地建設について、「容認できない」と改めて表明。参列者から大きな拍手が送られました。
安倍首相は、翁長知事の提起にはこたえず、「北部訓練場の過半の返還が実現した」と述べました。
県立宮古高等学校3年の上原愛音(ねね)さんが、おじい、おばあの沖縄戦のつらい記憶を受け継ぎ、いつまでも紡ぎ続ける決心を詠み込んだ平和の詩を朗読しました。
大島理森衆院議長、伊達忠一参院議長が来賓あいさつ。日本共産党の赤嶺政賢衆院議員をはじめ沖縄選出の国会議員も参列しました。