2017年6月23日(金)
各党が公開討論会
大型開発やめ暮らし応援 共産党大山氏
共産党 違い鮮明 自民党・都民ファ
自民・外環道は必要 都民ファ・社会保障削る
東京都議選(23日告示、7月2日投票)に向けて都内で21日に開かれた公開討論会(東京青年会議所主催)。各党都議団の政調会長、幹事長クラスが一堂に会し、学生の質問に答える形で、都政問題について議論を交わしました。日本共産党の大山とも子都議は、大型開発優先の「逆立ち」都政のゆがみをただし、福祉・暮らし優先の都政の実現をと訴えました。討論からは、共産党と自民・公明、都民ファーストの会の各党との違いが鮮明になりました。
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都に足りないもの
世界の他の都市と比べて東京都に足りないものは何か、がテーマになりました。
大山氏は「都民の暮らし・福祉を支えるのが東京都の中心の仕事です。都の予算規模は、すべてを合わせて13兆円。まだまだ都民の暮らし・福祉を支える施策が足りない」と主張。認可保育園増設や若者・子育て世代への家賃助成、返済不要の給付制奨学金、私立高校生の入学金の補助などの実現を訴えました。
一方、都民ファーストの会東京都議団の、おときた駿幹事長は「東京都は高さが足りない」と述べ、さらに規制緩和をしてタワーマンションなどを建設すべきだと強調しました。
都議会自民党の神野次郎総務副会長と都議会公明党の遠藤守副政務調査会長は、「交通アクセスの改善」をそれぞれ主張しました。
都の予算の使い道
都の予算の使い道をどう効率化するかが議論のテーマに。
大山氏は「1メートル1億円の東京外環道など、不要不急の大型開発を削減する必要があります」ときっぱり。「無駄遣いをやめれば都民の暮らし・福祉のために回す予算は十分にまかなえます」と主張しました。
これに対し、自民党の神野氏は、外環道は防災のためにも必要だと主張し、大型開発に固執しました。
都民ファの、おときた氏は「社会保障費を削っていくべきだ」と主張。シルバーパスの切り捨てを提言しました。
「小池知事の政策にどう向き合うのか」という学生の質問に対し、おときた氏は「都民ファーストの代表が小池氏なので、基本的に相違点はない」と言明。公明党の遠藤氏も「現時点で相違はない」と声をそろえました。
大山氏は「都民にとっていいことは賛成し、悪いことはきちんと批判し、ただしていきます」と述べ、いいことの例として、保育士の給与改正や私立高校生の授業料補助の拡充を挙げました。
大山氏の発言に対し、「言ってるだけ、(条例を)出しているだけでは政治は進まない」とかみついたのが公明党の遠藤氏。石原知事以来の3代都知事を支え、知事提出の議案に99・98%賛成し、福祉・暮らし切り捨ての先頭に立ってきた自らの姿勢を棚に上げ、「知事と合意を形成することが大事だ」と主張しました