2017年6月21日(水)
情報漏れ被害深刻に
山下氏 個人番号の用途拡大で
参院総務委
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日本共産党の山下芳生議員は8日の参院総務委員会で、米国版のマイナンバー(個人番号)である社会保障番号(SSN)の情報漏えいが、なりすましなど深刻な被害を生みだしていることを示し、日本の教訓とすべきだと主張しました。
米国では2014年、のべ1760万人がSSNに関する被害に遭いました。背景には、福祉や納税といった行政手続きから、進学や就職、銀行口座の開設やクレジットカード取得といった身分証明にまで、SSNを広範に利用してきたことがあります。
山下氏が「共通番号は用途が拡大するほど被害も大きくなる、という重要な教訓を示した」と指摘したのに対し、高市早苗総務相は「わが国は被害の防止に必要な措置を講じている」と答弁。山下氏は「米国では内国歳入庁も国防総省もSSN使用をやめ、新たに分野別番号の導入を決めた。共通から分野別へというのが流れだ」と重ねてただすとともに、「マイナンバーカードの用途を拡大するのなら、内外で次々と起こっている個人情報の大量流出から、しっかり教訓をくみとるべきだ」と主張しました。