2017年6月17日(土)
“築地いちばン”市場残して
再整備実現したい 地元有志立ち上がる
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「築地が一番!」。築地市場(東京都中央区)の移転問題をめぐり、地元町会の有志が「築地の未来と希望の会」を立ち上げ、築地市場再整備を求めて声を上げています。
同会は若手商店主らが昨年9月結成。現在、約30人が参加しています。「築地いちばン!」と書いたTシャツ姿で、街のあちこちにのぼり旗をたて“築地市場再整備”をアピールしています。
事務局長の本田卓郎さん(44)は、創業約120年の理容室の4代目。店は築地市場の目の前にあります。
会を立ち上げた理由について本田さんは「表立っていうかは別にして、地元の人たち、働く人たちは『市場は築地に残ってほしい』という人がほとんど。市場が豊洲に移転すれば、築地の街は活気を失い、文化は消える。いまが築地に残る最後のチャンスです」
メンバーの一人、玉子焼き屋の3代目の男性(36)は「築地はプロの商売人の街。都の移転計画は、私たち裏方の事情なんてまったく考えていない。商売的にも築地に残るのが一番」と断言します。
築地地域の五つの自治会・町会も、築地市場の再整備を求める嘆願書を、小池百合子知事などに提出しています。「築地の未来と希望の会」は、自治会や町会にも働きかけています。近隣の町会や関係業界団体などにも嘆願書への賛同を呼びかけています。
都の市場問題プロジェクトチームがまとめた報告書は、豊洲移転案と築地再整備案を併記しています。本田さんはいいます。「築地再整備は最良のプラン。みんなが協力すれば実現は十分可能です。今が正念場です。“築地が一番”の声を広げていきます」