2017年6月8日(木)
作業員 肺から2.2万ベクレル
原子力機構 プルトニウムなどで内部被ばく
日本原子力研究開発機構の大洗研究開発センター(茨城県)で核燃料物質の点検作業中に5人の作業員が被ばくした問題で、原子力機構は7日、3人から内部被ばくが確認され、50代の男性作業員1人の肺から2万2000ベクレルのプルトニウム239などが検出されたと発表しました。
被ばく量に換算すると、今後50年間で最大12シーベルト、最初の1年間で1・2シーベルトに達するとしています。
5人全員に肺を中心に体内の放射性物質を検出する肺モニターによる測定を実施した結果、50代の作業員からはプルトニウム239のほか、アメリシウム241も220ベクレル検出されました。
他の作業員3人からアメリシウム241が130ベクレル、12ベクレル、8・5ベクレル検出されました。
原子力機構は、作業員にプルトニウムなどの体外への排出を促進する目的で薬剤を投与。放射線医学総合研究所(千葉県)に搬送し、詳細な検査を行うといいます。
原子力機構によれば、過去には再処理施設(茨城県東海村)で50年間で数十ミリシーベルトの内部被ばく事故がありましたが、今回はそれを上回り同機構での最悪の内部被ばく事故です。