2017年6月7日(水)
信用保証の改悪案可決
共産党反対 “中小の命綱断つ”
参院委 岩渕氏が質疑
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参院経済産業委員会は6日、中小企業信用保険法等改定案を賛成多数で可決、日本共産党は反対しました。改定案は、業況が悪化している業種に100%の保証を行う現行制度(セーフティネット保証5号)に部分保証を持ち込みます。共産党の岩渕友議員は反対討論で「中小企業の資金繰りの命綱を断つことになる」と批判しました。採決に先立ち岩渕議員が質疑を行いました。
信用保証は、中小企業が金融機関から融資を受ける際、信用保証協会が保証をする制度です。改定案は5号の保証割合を80%に引き下げます。
岩渕議員は、「8割保証になると貸し渋りが懸念される」との業者団体の声や、北海道、東北地方での調査を踏まえ、「信金で利率8%以上の事業ローンを勧められた」といった実態があることを紹介。部分保証化によって、追加融資も厳しくなるほか、自治体の制度融資にも影響が及ぶとの懸念を示し、政府の姿勢をただしました。
世耕弘成経済産業相は「金融機関が事業者の経営支援に向き合うようにする。資金繰りに支障をきたさないよう金融庁と連携して対応する」と言い訳に終始しました。
岩渕議員は部分保証化に反対するとともに、「景況が悪いもとで(5号の)指定業種を全業種にすべきだ」と制度の拡充を求めました。