2017年6月5日(月)

「敵基地攻撃能力」

自民　保持を主張

公明　容認へ踏み込む

日曜討論

　４日のＮＨＫ「日曜討論」で、自民党の小野寺五典政調会長代理は北朝鮮のミサイル発射への対応について、北朝鮮がミサイルを撃つ前に無力化する「敵基地攻撃能力」を自衛隊が持つ時期にきていると語りました。公明党の上田勇政調会長代理も「議論の中では考えなければならない」と同調、「敵基地攻撃能力」容認に踏み込みました。

　自民・小野寺氏は「外交努力が基本」と述べながら、「それが難しいとすれば、一番確実なのは、撃つ前に無力化することだ。こういう議論も日本としては必要ではないか」と強調。司会者から見解を問われた公明・上田氏は「それ以外に防ぐ方法がないのであれば、それは考えなければならない｣と語りました｡

　これに対して日本共産党の笠井亮政策委員長は「憲法９条との根本問題で許されない」と批判。「何より撃たせないことが大事だ。それをどうするかが問題だ」と述べ、マティス米国防長官も軍事的衝突ならば「信じられない規模の悲劇になる」と述べて外交努力を強調し、全会一致で採択された国連安保理決議も「対話を通じた平和的かつ包括的な解決への努力を歓迎」するとしていることを指摘し、「外交で解決できなかったら日本国民の命と安全を守れなかったことになる。まさに政治が問われている」と強調しました。