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2017年6月2日(金)

内閣参与が前川氏に要求

“獣医学部の開設早く”

加計学園理事を兼任

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 安倍晋三首相の友人が理事長の学校法人「加計(かけ)学園」(岡山市)の獣医学部新設をめぐる問題で1日、同学園の理事で内閣官房参与を兼ねていた木曽功氏が昨年8月下旬、文部科学省の前川喜平事務次官(当時)を訪問し、国家戦略特区で獣医学部を設置することを早く進めてほしいと求めていたことが本紙の取材などから分かりました。獣医学部設置をめぐっては和泉洋人首相補佐官が前川氏に手続きを進めるよう要請したことが判明しており、首相周辺から複数の圧力が文科省にかかっていた形です。


図

首相周辺から複数圧力

 木曽氏は文科省OB。前川氏と面会した当時は、内閣官房参与と、加計学園の理事を兼ねていました。同学園が運営する千葉科学大学(千葉県銚子市)の学長でもありました。

 経過を知る文科省関係者は本紙の取材に、木曽氏は前川氏に「(愛媛県)今治市の国家戦略特区の獣医学部を早く認めて」と話したと証言。その際、「農水省の姿勢が変わるのをまたずに文科省が決断してほしい」「文科省は国家戦略特区諮問会議の決定に従えばよい」と要請したといいます。当時、農林水産省が獣医師に不足はないという姿勢を崩さなかったことから、文科省は獣医学部新設に慎重でした。

 前川氏は一部報道をうけ1日に談話を公表。前川氏によると面会で木曽氏は、「国家戦略特区で獣医学部を設置する件について、早く進めてほしいのでよろしく」という趣旨の話をしました。前川氏は、「加計学園のことだと受け止めました」としています。

 前川氏は木曽氏の話を聞き置くにとどめ、面会内容を担当する専門教育課に伝えました。その後も、昨年9〜10月にかけて2、3回電話で文科省の検討状況を問い合わせてきたとしています。

 木曽氏は14年4月から16年9月末まで安倍首相に文化施策などについて助言する内閣官房参与でした。加計学園では14年1月に顧問に就任、16年4月から千葉科学大学の学長になりました。木曽氏は5月25日に、本紙の電話取材に「加計学園を通してほしい」と回答。同学園は5月29日に「獣医学部の設置申請をしているので、回答は控える」と答えました。


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