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2017年5月31日(水)

非核外交の信頼性失う

日印原子力協定で参考人

井上議員が質問

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(写真)参考人の(左から)川崎哲、鈴木達治郎の各氏=30日、参院外防委

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(写真)参考人に質問する井上哲士議員=30日、参院外防委

 参院外交防衛委員会は30日、インドへの原発輸出を可能にする日印原子力協定の承認案について参考人質疑を行い、参考人から多くの問題点が指摘されました。

 核兵器保有国のインドは、核不拡散条約(NPT)には未加盟で、日本がNPT未加盟の核保有国と原子力協定を結ぶのは初めてです。NGOピースボート共同代表・川崎哲氏は、同協定がインドやその周辺国の「核軍拡競争の悪化や核拡散の助長に手を貸す」と批判。「被爆国としての非核外交の信頼性を失う。凍結すべきだ」と訴えました。

 長崎大の鈴木達治郎・核兵器廃絶研究センター長・教授は、インドに提供した核物質の再処理やウラン濃縮を協定が容認しているのは「成績で言えば『不可』だ。間接的にインドの核実験を支援してしまう恐れがある」と懸念を表明しました。

 川崎氏は、3月に始まった核兵器禁止条約交渉会議に不参加を表明した日本の姿勢を「NPT体制が重要と言いながら、これを強化する議論には背を向けている」と批判。日本共産党の井上哲士議員から政府が不参加の理由を「非保有国との亀裂が深まり、かえって核のない世界が遠ざかる」と説明していることへの見解を問われた川崎氏は、同条約ができれば「政治、社会、経済的な圧力が核保有国にかかり核軍縮が促進される」と主張し、会議への参加を政府に求めました。


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