2017年5月30日(火)
加計疑惑 本質そらす首相答弁
小池氏会見
日本共産党の小池晃書記局長は29日の記者会見で、同日の参院本会議で、学校法人「加計学園」の獣医学部新設疑惑をめぐり、安倍首相が野党側の質問と関係のない話を延々と繰り返したことに対して、「まともに答える姿勢が全くない。問題の本質をそらす答弁だ」と批判しました。
参院本会議で安倍首相は、加計学園の獣医学部新設計画は民主党政権時に前向きな検討が始まったなどと、質問とはまったく関係のない答弁を繰り返しました。
会見で小池氏は、安倍政権のもとで農水省や文科省が獣医学部新設に対して抑制的だった方針を変更し、52年ぶりに新設しようとしていることに関し、「私たちは獣医学部をつくること自体がけしからんなどと主張していない。なぜ加計学園に新設を認めたのか、その政策決定過程を明らかにすることが最大の問題だ」と指摘し、首相のすりかえを批判しました。
さらに小池氏は、安倍首相が加計学園の獣医学部新設計画について「規制緩和」を行ったと開き直ったことに対し、「『広域的に獣医師系養成大学等の存在しない地域に限』ると決めて京都産業大学をふるい落とし、加計学園に決定した。これは規制緩和ではなく、規制強化だ」と強調しました。
小池氏は、この問題で「総理の意向」と記した文書の存在を認めた文科省の前川喜平前事務次官の証人喚問について問われ、首相官邸が前川氏への個人攻撃を繰り返し、与党が民間人であることを理由に証人喚問に応じない姿勢を示していることを批判。「完全な民間人である(森友学園の)籠池氏を証人喚問したのに、筋が通らない。前川氏に証言されたら困ることがあるからではないか。前川氏の言っていることに疑いがあるというなら、証人喚問という真実しか語ることのできない場所で問いただすべきだ」と強調しました。