「しんぶん赤旗」
日本共産党
メール

申し込み記者募集・見学会主張とコラム電話相談キーワードPRグッズ
日本共産党しんぶん赤旗前頁に戻る

2017年5月27日(土)

志位委員長築地市場訪問

日本の食文化を世界に発信する

この場所で続けたい

このエントリーをはてなブックマークに追加 Yahoo!ブックマークに登録 mixiチェック

写真

(写真)懇談する志位和夫委員長(左手前から5人目)ら党調査団(左列)と築地市場関係者の人たち=26日、東京都中央区

 「日本がいかに食文化を大事にしている国かということを、銀座のすぐそばの一等地から世界に発信している。しっかり再整備すれば、子々孫々まで使える市場になると確信しました」。日本共産党の志位和夫委員長は26日、東京都中央区の築地市場を訪問、業者と懇談し、こう感想を述べました。業者らからは築地市場の移転先とされる東京ガス豊洲工場跡地(江東区)の深刻な土壌汚染問題などへの怒りや、築地で営業を続けたいという思いが口々に語られました。

 午前8時半の築地場内市場。店の間の狭い通路をターレ(構内運搬自動車)がせわしなく行き交い、多くの外国人観光客でにぎわっていました。

“反対”貫く

 今回初めて築地市場を訪れた志位氏は、全国から集まる水産、青果の商品が並ぶ店先や、店員が魚をさばく様子に目を見張りました。店の中へ分け入って働く人々と握手を交わすと、「共産党に頑張ってもらわなきゃ」などと声がかかりました。中には「志位さん、背が高いんですね」と驚く人も。

写真

(写真)築地の青果市場を訪問する志位和夫委員長ら党調査団

 業者らは「豊洲への移転はもうだめ」「築地も汚染されているなんてとんでもない。豊洲(の汚染)とはケタが違う」と口をそろえ、「どのくらいの業者さんが移転に反対していますか」との志位氏の質問に、「8割くらい」「口に出さない人も含めればほぼ全員だ」と答えました。

 志位氏らを案内した全労連・東京中央市場労働組合の中澤誠委員長は「想像を超える反応でした。今、市場の中を歩ける政党は(豊洲移転に一貫して反対する)共産党ぐらいですよ。自民党の都議団が視察に来た時は、誰もいない夕方の時間帯でしたからね」。

 この後、志位氏は、仕事の合間をぬって集まった業者らと懇談し、参加者の一言ひとことをうなずきながら聞きました。

「一つの街」

 水産仲卸で、「築地女将(おかみ)さん会」の会長を務める山口タイさんは「築地は場内も場外も一つの街なんです。それを切り離すことはできません。子どもたちに少しでもいい環境を継承させたい。それが私たち親の責任だと思います。そのために頑張りたい」と話しました。

写真

(写真)店に張り出された「築地のお魚大好き」と手書きのポスター

 水産仲卸の井上すみ子さんは「他の党がなかなか取り上げてくれない中、共産党が移転反対を強く打ち出してくれて、心強く思っています。仲卸の7割以上は築地の再整備を望んでいます」と語りました。

 水産仲卸の本橋みどりさんは「豊洲では盛り土や汚染の問題が出ました。もし、言われるままに豊洲に移っていたら大変なことになっていました。マスコミが取材に来ますが、私たちの本音、移転に反対という思いはカットされてなかなか伝わりません。専門家会議の『地上は安全』などという話が報道されています。そうじゃないということを伝えたい」と訴えました。

 2011年に中国と韓国の政府関係者に築地市場を案内した際のエピソードを紹介したのは、築地で働いて65年になるという水産仲卸の野末誠さんです。「韓国の関係者は『銀座に近い一等地に市場がある。それは、日本人がいかに食文化を尊重しているか』だと言いました。この築地ブランドをなくしてはいけない」

 懇談後、志位氏は、記者団の取材に応え、こう語りました。

 「今日、たくさんの方と話しましたが、豊洲移転はやめてほしい、築地を再整備してこの場で安心して仕事をしたいというのが圧倒的多数の声でした。女将さんや仲卸の方の圧倒的多数が反対している時に、無理やり移転するというのは、できない、やってはいけないことだと強く言いたいと思います」

豊洲移転反対、再整備求める圧倒的声

志位委員長が会見

 日本共産党の志位和夫委員長は26日、東京都中央区の築地市場の訪問と市場業者との懇談後の記者会見で、「圧倒的多数の市場業者が豊洲新市場への移転ではなく、築地市場の再整備を望んでいることがわかりました」と述べ、改めて、豊洲移転中止と築地市場の再整備を求める考えを示しました。

 志位氏は、前日、都が発表した築地市場の土壌調査で有害物質が検出されたことについて問われ、「規模がたいへん局所的で、濃度も低い。豊洲新市場の深刻な汚染状況と同列に論じることはまったくできないと思います。必要であれば、築地の改修で対処すればよいと考えています」と話しました。

 築地市場を訪問して「老朽化の面で感じたことはないか」と問われ、志位氏は「80年間余営業しているわけですから、改修は必要です。ただ、自民党などが『築地は古くなった』などというのは天に唾するものです。改修を必要とする状況を長年にわたって放置してきた、歴代の都知事と、それを支えてきた自民党、公明党の責任が問われています」と指摘しました。

 志位氏は「築地市場が、『築地ブランド』というかたちで、銀座のすぐそばの一等地に、これだけの規模の市場をもって立派に運営していることで、日本がいかに食文化を大事にしている国であるかを、世界に発信している意味はとても大きな意義をもっていると思います」と強調。

 市場全体が、生鮮食料品を扱う市場として効率的に管理・運営されているとして「しっかり再整備をすれば、子々孫々まで使える市場になると確信しました」と話しました。

 訪問や懇談で多くの市場関係者から直接話を聞いて「築地を支えている女将さんや仲卸の圧倒的多数の方々が豊洲移転はやめてくれ、築地で働きたいと思っていることがわかりました。こういう状況で無理やり移転するというのはできないし、やってはいけないことです」と訴えました。

 最後に、志位氏は、「都民ファーストの会」が都議選の公約で、築地市場の豊洲移転問題で態度を明らかにしていないことについて「『都民ファーストの会』は政党なのですから、都議選に出る以上は、最大争点の豊洲問題をどうするのかについて示すべきです。示さなかったのはたいへん無責任だと言わざるを得ません」と指摘しました。


見本紙 購読 ページの上にもどる
日本共産党 (c)日本共産党中央委員会 ご利用にあたって