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2017年5月25日(木)

職業教育の充実強化こそ

専門職大学制度化に反対

吉良議員

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(写真)質問する吉良よし子議員=23日、参院文科委

 職業教育に特化した大学として「専門職大学等」を制度化するとしている学校教育法改定案が24日、参院本会議で賛成多数で可決しました。日本共産党、参院会派「希望の会(自由・社民)」、沖縄の風は反対しました。採決に先立ち23日の参院文教科学委員会で、日本共産党の吉良よし子議員が質疑を行いました。

 吉良氏は、専門学校の地位向上を含めた職業教育の充実強化こそが必要だと主張。法案が「産業界の要請への即応」などを求めているのに対し、卒業後の初任給などが学士取得者と同等に扱われるように文科省から産業界に働きかけることを提案。「専門職大学をつくらずとも、専門学校が果たしている役割の充実や、安定的な経営を行うための財政支援が重要ではないか」とただしました。松野博一文科相は「各機関の多様なニーズに応じた高等教育提供のためには、それぞれの機能の強化を図ることが重要だ」と答弁しました。

 吉良氏は、専門職大学の設置基準についても質問。「仮に大学の設置基準を切り下げていくなら、今の設置基準で運営されている大学や短大との整合性に矛盾が生じる」と大学の質の低下につながりかねない懸念を指摘。文科省の常盤豊高等教育局長は「今後適切な水準を検討していく」と答えるにとどまりました。

 吉良氏は反対討論で、「乱暴な改革の押し付けではなく、大学、専修学校が自主的に職業教育の充実に何が必要なのか議論できる環境整備と財政支援こそ必要」と訴えました。


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