「しんぶん赤旗」
日本共産党
メール

申し込み記者募集・見学会主張とコラム電話相談キーワードPRグッズ
日本共産党しんぶん赤旗前頁に戻る

2017年5月23日(火)

「加計ありき」示す内部文書

学部新設問題 「今治市の構想が適切」と明示

参院決算委 小池書記局長が追及

このエントリーをはてなブックマークに追加 Yahoo!ブックマークに登録 mixiチェック

 安倍晋三首相が「腹心の友」と呼ぶ人物が理事長の学校法人「加計(かけ)学園」(岡山市)が愛媛県今治市で獣医学部の新設を計画している問題で22日、日本共産党の小池晃書記局長は参院決算委員会で、「しんぶん赤旗」が政府関係者から入手した文部科学省の内部文書を元に追及、「今治市の構想が適切」とかかれていたことを示して、安倍首相が議長の国家戦略特別区域諮問会議は加計学園の選定を前提に進めたのではないかと指摘しました。(論戦ハイライト)


写真

(写真)質問する小池晃書記局長=22日、参院決算委

 小池氏が示した複数の文書のうち、文科省が内閣府の指示で作成した「今後のスケジュール(イメージ)」という文書には、今治市に有利な2018年4月開学を前提とした工程が組まれています。文科省はこの文書で、予定通り開学するためには、獣医師が足りているかどうかという需給について農水省の「判断・対応が必要」などと懸念を表明。小池氏は、これらの懸念を内閣府に伝えたかと質問。松野博一文科相は「需給については省内で議論があり、内閣府、農水省と調整してきた」と認めました。

 小池氏はさらに諮問会議の決定(昨年11月9日)の原案と、それに対する文科省の修正案を提示しました。修正案で文科省は内閣府に「既存の大学・学部では対応が困難な獣医師養成の構想」の具体化や、「近年の獣医師の需要の動向も考慮」することなどの条件を入れるよう求めていました。

 しかしこれらの条件を盛り込まないまま、諮問会議は「広域的に獣医師系養成大学等の存在しない地域に限り」獣医学部新設を認めると決定。原案にはなかった「広域的」「限り」という言葉が挿入されました。

 小池氏は、これらの結果、「獣医学部新設を求めていた京都産業大学が断念せざるをえなくなり加計学園に一本化された」と指摘。山本幸三地方創生担当相は、原案について文科省とやりとりしたことを認める一方で、「今治市ありき、加計学園ありきではない」と答弁しました。

 小池氏は、文科省の修正案が「今治市の構想が適切である」と明示していることをあげて、「今治市ありき、加計学園ありきで諮問会議の決定が行われた動かぬ証拠ではないか」と追及。「今までの国会での関係閣僚の答弁、首相も含めてすべて虚偽だった可能性がある」と指摘。関係者の国会招致と首相出席の集中審議を求めました。

図

(写真)「今後のスケジュール」と題した内部資料


見本紙 購読 ページの上にもどる
日本共産党 (c)日本共産党中央委員会 ご利用にあたって