2017年5月17日(水)
教育勅語の思想が問題
吉良氏 「今に通じない」
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日本共産党の吉良よし子議員は16日の参院文教科学委員会で、「教育勅語」の掲げる思想自体に問題があると述べ、松野博一文科相の認識をただしました。
吉良氏は、徳目の「夫婦相和し」は「妻は夫に付き従う男尊女卑の価値観が前提になっている」と追及するとともに、「すべての徳目が皇室国家のため」とする戦前の解説書があると指摘。「国民主権の原則と矛盾する教育勅語は『今に通じる』ものではない」と批判しました。
さらに「衆院の『排除』決議で否定された神話的国体観のもとで、多くの若者が疑いもなく戦場に駆り出された。これを繰り返してはいけない」と強調。松野文科相は、「臣民」などの表現は国民主権と相いれないとしながら、勅語の内容については「効力を失っておりコメントする立場にない」と責任逃れに終始しました。
吉良氏が、衆参の「排除」「失効」決議の趣旨の徹底こそすべきだと迫ると、松野文科相は1948年の通知に基づいて決議を徹底するのは「今も変わらない」と述べました。