2017年5月10日(水)
豊洲 汚染対策は失敗
都議会特 かち議員 築地再整備検討迫る
|
日本共産党の、かち佳代子東京都議は9日、都議会豊洲市場移転問題特別委員会で質問し、「無害化された安全な状態」という都民への約束が実現できない豊洲新市場予定地(江東区、東京ガス豊洲工場跡地)への築地市場(中央区)の移転はやめ、現在地再整備を直ちに検討すべきだと主張しました。
豊洲の土壌汚染問題について、かち氏は、「無害化された安全な状態での開場」(2010年の都中央卸売市場会計予算案への都議会の付帯決議)という都民、都議会への約束が守られていないことへの認識をただしました。
中央卸売市場の村井良輔基盤整備担当部長は「約束が果たされていない現状については真摯(しんし)に受け止める」と答弁。かち氏は、この約束が実現できない豊洲市場は食の安全・安心が確保できず、農水省も開場を想定していないと強調しました。
かち氏は、汚染された地下水の管理もできていないと指摘。そのため、地下水位を下げる強制排水と、気化して地下空間にたまった有毒物質を含むガスの換気工事について、失敗した土壌汚染対策工事を請け負った鹿島建設、大成建設、清水建設のスーパーゼネコンと特命随意契約(9カ月で2億9千万円)したことを挙げ、「どこまでもゼネコンがもうかる仕組みが検証されていない」と批判しました。
かち氏は、築地の現在地再整備を選択肢の一つとすることに、第8回市場問題プロジェクトチーム会議でも異論はなかったと強調。豊洲移転は中止し、業者の多くが望む「築地ブランド」を残す方向での現在地再整備の本格的な検討を直ちに始めるべきだと主張しました。