2017年5月9日(火)
森友問題 「見積もり合わせせず」破綻
理財局長は答弁不能
辰巳氏が質問
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日本共産党の辰巳孝太郎議員は参院決算委員会で8日、森友学園をめぐる問題で明らかになった学園側と財務省幹部との面会時の音声記録で、学園側が地下埋設物の撤去費用の見積もりを示していた事実を示して質問しました。
通常、随意契約を行う場合はより高値で売却するため「見積もり合わせ」をしますが森友学園との契約では行われず、国土交通省大阪航空局が算定した価格で契約しています。財務省側は見積もり合わせをしなかった理由を、学園側が「地下埋設物を積算することが困難」だからと説明してきました。
辰巳氏は、音声記録では、財務省との折衝のときすでに学園側が地下埋設物の撤去費用を積算しており、財務省の説明に根拠がないことを批判しました。
財務省の佐川宣寿理財局長は音声記録について、「面会した室長から概要を聞いている」などと述べ、自ら音声を聴くことをかたくなに拒否。森友側の積算を受け取ったのではと聞かれると「契約書、鑑定評価書を適切に保存しているので個別のやり取りの記録や資料は承知していない」などと繰り返しました。
辰巳氏は、「まったくの答弁不能だ。見積もり合わせをしないということは鑑定価格より高く売却できず、国民にとって損失だ。森友にとっては特例措置となる。これがまさに『神風』ではないか」と指摘しました。